「さあ、みんな、今日も元気に氷河様と瞬様のために働こう!」 「おーっっ !! 」× 15 掛け声もいさましく、メイドロボハウスを出た15人。 外はほんとにいい天気。 20メートル先のご主人様たちの家が、花霞に霞んで見えます。 あんまりいい天気なので、メイドロボたちは身体がうずうずしてきました。 そう、メイドロボたちはダンスを踊らずにいられなくなってしまったのです。 「みんな! 出勤の前にちょっと踊ろうよ! こんないいお天気の日に踊るために、僕たちは『今日もお天気、嬉しいな』ダンスを作ったんだよ!」 「そうだよ! こんないいお天気の日には、『今日もお天気、嬉しいな』ダンスを踊らなきゃ!」 メイドロボたちの心は、いつでも一つ。 誰かがそう言いだしたら、他の誰かの意見を聞く必要はありません。 そういうわけで、メイドロボたちは、メイドロボハウスの前で『今日もお天気、嬉しいな』ダンスを踊り始めてしまいました。 「ぼーくらはみんな生ーきているー。生きーているから踊るんだ〜♪」 メイドロボたちはダンスも上手ですが、歌もとっても上手。 特に今日のようにいいお天気の日は乗り乗りです。 メイドロボたちは踊り続けました。 晴れた空のどこかでは、ひばりも高らかに歌っています。 メイドロボたちは踊り続けました。 お庭の芝生のあちこちでは、はこべが白い小さな花を咲かせています。 メイドロボたちは踊り続けました。 優しいそよ風が、メイドロボたちのダンスに暖かな拍手をくれました。 メイドロボたちはまだまだまだまだ踊っています。 でも、いいのでしょうか。 お陽様はもう、お空のうんと高いところにいるのです。 「15号ちゃんたち、やっぱり今日も踊ってたんだねv」 瞬が、なかなか出勤してこないメイドロボたちの様子を見にやってきたのは、もうすぐお昼という時刻。 「わあぁぁぁぁっ、瞬様っ !! 」 にこにこしている瞬の姿を見て、メイドロボたちは自分たちのお勤めのことをやっと思い出したのでした。 メイドロボたちは、いつも勤労意欲に燃えています。 |