氷の国星の合体瞬は、地球の瞬と全く同じ姿形をしていましたが、地球の瞬と違う点が幾つかありました。 氷の国星の合体瞬は、身体全体から淡い薄い光が発していて、そして、なんと……おーるぬぅどだったのです。 氷の国星の氷河が、よその氷河の前では絶対にしてはいけないと言ったのは、そのせいだったんですね。 「これで、お手伝いができるようになった♪」 氷の国星の合体瞬は、とても嬉しそうにそう言いました。 おーるぬぅどで。 けれど、地球の瞬は大慌てです。 「お……お手伝いの前に、僕の服を貸すから、何か着た方がいいよ」 「どうして? 氷河はいつもそのままでいいって言うよ?」 どこの星に生息していても、氷河は氷河のようでした。 「でも、お料理するときはエプロンつけるのが地球上でのマナーなんだよ」 「お行儀悪いと氷河に怒られる……」 「じゃあ、お洋服着てくれるんだね」 「うん、お洋服貸して下さい」 「僕の部屋で着替えるといいよ。さ、行こう」 常識が違うと、人と人はなかなか理解し合えないものですが、この場は、氷の国星の合体瞬が素直なことが幸いしました。 ほっと安堵した地球の瞬が、早く氷の国星の合体瞬を自分の部屋に連れていこうとして、急いでキッチンのドアを開けます。 ところが、間がいいと言うべきか、悪いと言うべきか、氷の国星の合体瞬と地球の瞬は、そこで、ちょうど仕事部屋から出てきた氷河と鉢合わせをしてしまったのです。 「なっ……なんだっ !? 」 (どうしよう! よその氷河さんに見られちゃった〜 !! ) 「あ、氷河、氷の国星のこと、何かわかった?」 謎の解明とよその家の瞬のおーるぬぅどを目前にして、めまぐるしく思惑を回転させつつ、思考がストップしそうになっている氷河。 氷河のいいつけを守れなくて、顔面蒼白の氷の国星の合体瞬。 そんな二人の事情は何も知らない瞬。 三者三様の思いを胸に、お話は次回へと続きます──。 |