「したよ」× 1

「へ……?」

「合体したよ、氷河。ねえ、いいことってなーに?」× 1

すっかり(猿でもできる)反省に全身全霊を打ち込んでいた氷の国の氷河は、さっきから小人たちが苦悩しまくっている自分を見詰めていたことに、まるで気付いていませんでした。

「氷河ったら、今日はちっとも僕(たち)と遊んでくれないから、つまんなかったの。ね、いいことってなーに?」× 1

氷の国の氷河の力強い(?)反省と決意の弁を漏れ聞いた小人たちは、しっかり合体して、そこに立っていました。

なのに……。


(あああああああ、瞬だ〜っっっ !! 俺の瞬だ〜〜っっ !! )

「ね、いいことして遊ぼうよ」× 1

(かかかかかかかか可愛いぃぃぃぃ〜 !!!! )

ついさっきの堅い決意はどこへやら、合体瞬を目の前にした氷の国の氷河は、やっぱりココロの中で感激・悶絶することしかできません。

「…………」× 1

合体瞬は、氷の国の氷河が悶絶するばかりで何もしてくれないのが、とっても不満。

「氷河ったら、震えてばっかりでつまんなーい。やっぱりみんなで遊ぼ〜っと」× 1 → 15
合体瞬は、そう言うと、あっさり合体を解いてしまいました。

「ああぁぁぁ……」





氷の国の氷河は、結局今日も哀れなまま終わってしまいました。
いいえ、その哀れさには一段と磨きがかかったようにも見受けられました。


やはり、氷の国の氷河は、合体瞬への耐瞬性を養うところから始めなければならないようですね。