「あ〜、楽しかったね!」 「石の国名物・鉱石まんじゅうも買ったし」 「石畳サブレも買ったし」 「花崗岩クッキーももちろん!」 小人たちと氷の国の氷河は、タペストリーとカーテンの売上で石の国観光を存分に楽しんでから、氷の国への帰路につきました。 帰りもヒッチハイクでしたが、運命の神様に愛されている小人たちの許には、1分も待たないうちに超豪華リムジンがやってきたのです。 その豪華リムジンの窓に、やがて、懐かしい氷の国の風景が映り始めました。 「あ、氷の国が見えてきたよ!」 「わ〜い、帰ってきたよー」 「森のクマさんたちだー」 「ウサギさんもいるよ。キツネさんにリスさんも」 「鳥さーん! やっほー」 「みんな、迎えに来てくれたんだ!」 「おーいおーい」 「ただいまー」 「おみやげ買って来たよー」 実は、氷の森の動物たちは、小人たちが心配で、あれからずっと氷の国の入り口で小人たちの帰りを待っていたのです。 「ただいまーただいまー」× 15 リムジンの窓から鈴なりになって手を振る小人たち。 小人たちの無事を確かめて、ほっとした森の動物たち。 小人たちと一緒に氷の国への帰還を果たして、これまた安堵の胸を撫でおろした氷の国の氷河。 みんなみんな幸せでした。 氷の国の空も、綺麗な夕焼けで、氷の国の住人たちを祝福しているかのよう。 そうして、氷の国には、再び平和な日々が戻ってきたのでした。 |