その翌朝。

小人たちは、真夏の夜の夢の余韻に浸りながら、今日も元気に朝ご飯です。


「生霊さん、せくしーだったね!」
「うん、せくしーだったね!」
「言ってることは、全然わかんなかったけどね」
「うん、全然わかんなかったね」
「でも、せくしーだったね!」
「うん、ほんとにせくしーだったね」

念願叶って生霊さんとたくさんお話ができた小人たちは、暑さも忘れてご満悦。


「ほら、おまえたち、おしゃべりばっかりしてないで、ちゃんと食べなさい。パンケーキからバターが溶けて落っこちそうになってるぞ」

小人たちと生霊さんの夕べのセクシーな(?)やりとりなど知りもしない氷の国の氷河は、今日も父性愛全開で生きています。

「はーい !! 」× 15

そして、生霊さんのセクシーな言葉は理解できない小人たちも、氷の国の氷河の言うことなら、ちゃんと理解できるのでした。


氷の国では、今日も楽しく健全な一日が始まろうとしています。
生霊さんの願いが叶う時は、まだまだ先のことのようでした。





Fin.