氷の国の氷河は、あっさりと脱がされてしまいました。 「氷河、氷河! 氷河のお風呂に、僕たちのお風呂浮かべて、波作って〜 !! 」 小人たちが氷の国の氷河を脱がせた真の目的は、けれど、↑ こんなところ。 「…………」 どーせそんなことだろうと思っていた氷の国の氷河は、もう何か言う気力もありません。小人たちの願い通り、自分のバスタブに小人たちの大浴槽を浮かべて、ざぶんざぶん大波を起こしてやったりするのです。 小人たちは大喜び! 「わーい、嵐だぞー !! 」 「お風呂が揺れてる〜♪♪」 「氷河が、怪獣海坊主だー !! 」 「…………」 随分な言われようですが、氷の国の氷河はこんなことには既に慣れっこ。 もちろん、何も言わないのです。 氷の国の氷河がずうっとだんまりを続けているので、小人たちは心配になってきました。 「氷河、具合い悪いの?」 「氷河、大丈夫?」 「氷河、のぼせちゃった?」 「氷河、元気出して」 「氷河が元気ないと、僕たち悲しい……」 「氷河ーっ、死んじゃやだー !!!! 」 「おまえたち……」 氷の国の氷河には、小人たちにちょっと心配されるとすぐ感動する癖がついています。 こんなに可愛い小人たちに――それに、何といっても、相手は愛する瞬なのです!――心配顔をさせておくわけにはいきません。 氷の国の氷河は、すぐに(&ちょっと無理もして)、小人たちのために笑顔を作るのでした。 「いや、俺は大丈夫だ。ほーら、また、大きな波だぞー!」 「わーい !!!! 」 × 15 ――こんな調子で、毎日2時間。 小人たちも氷の国の氷河ものぼせてしまって当然です。 お風呂あがりの小人たちは、いつも、氷の国の氷河が作ってくれたぱんつだけを穿いて、ベッドでぐったり。 一緒にぐったりなっている氷の国の氷河の手の平や指を枕にして、しばらく、のぼせを冷ますのです。 この時、もし小人たちがぱんつを穿いていなかったら、頭だけでなくおなかまで冷えてしまうでしょう。 ですからね。 ぱんつはとても大切なのです。 |