「いつになったら、おまえたちは俺の瞬になってくれるんだろうな……」


小人たちの寝相は様々です。
タオルケットから飛び出した11号のおなかに、タオルケットを引き上げてやりながら、氷の国の氷河は呟きました。

氷の国の氷河の呟きが聞こえたのでしょうか。
半分寝ぼけたままの11号が、ほわ〜ん☆とした顔で、氷の国の氷河を見上げて言いました。

「氷河……」
「ん?」
「僕たち、ずっとずっと仲良しでいようね」

「ああ、もちろんだ」

氷の国の氷河の返事を聞いて安心したのか、11号は一瞬ぽわっと笑うと、すぐにまた、こてっ☆ と眠りに落ちてしまいました。

あどけないとしか言いようのないその様子を見て、本当にいつになったら小人たちは“大人”になってくれるのかと、氷の国の氷河は深い溜め息をついたのです。

けれど、すぐに、小人たちの可愛い無邪気な寝顔が、氷の国の氷河の溜め息をオーロラの向こうよりずっと遠くに運んでいってしまいました。



「いつまでもずっと、仲良しでいような」


すっかり疲れて眠り込んでしまった小人たちからの返事はありませんでしたが、

『うん、いつまでも一緒にいようね!』 × 15

そう言って、力いっぱい頷く小人たちの笑顔が、氷の国の氷河にはちゃんと見えていたのです。






おやすみなさい






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