「あー、楽しかった!」 「幸せだったね〜」 「甘くて、すいーとだったね」 「もうちょっと壺の中にいてもよかったよね」 「あれ、14号ってば、髪にお砂糖がついてるよ」 「8号こそ、前掛けがお砂糖だらけじゃない」 「やーん、僕、着物の中にお砂糖が入って、ちくちくする〜」 「僕もだよー」 丸一日近く、甘くてすいーとで幸せな砂糖壺の中に埋まっていた小人たちは、頭のてっぺんから爪先まで、お砂糖まみれになっていました。 砂糖壺からの脱出成った小人たちは、今度は、ぱんついっちょになって、着物の中まで入り込んだお砂糖のお掃除開始。 お互いの着物や身体についたお砂糖をぱたぱた払ったり、ぺろぺろ舐めたりと、それはまるで海水浴のあとのロッカールームのにぎやかさです。 結局、小人たちが、お砂糖のお掃除を終えて、すっかり身仕舞いを整えるまで、カミュ物理学者とミロ医学者は、更に半時も待たされることになってしまったのでした。 |
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もっとも、ミロ医学者とカミュ物理学者は、小人たちのぱんついっちょのあられもない(?)姿を思う存分眺めていられたので、待たされていることは、ちっとも苦になりませんでしたけどね。 (ちなみに、小人たちが穿いている“ぱんつ”は、銭形氷河がおふんどしの代わりに発明した、小人たち専用の画期的な下着です) 砂糖壺からの脱出に半時、お砂糖掃除に半時。 合わせて、一時(約2時間後)後。 「あらためまして、こんにちはー!」× 15 長崎に向かう船の上で、ついに、カミュ物理学者とミロ医学者と15人の小人たちは、めでたく初顔合わせとなったのでした。 |