幸せな幸せなある日、しゅん王子はひょうがの胸に頬を押し当てながら尋ねてみたのです。

「ねえ、ひょうが。ひょうがのところに来たのはどんな妖精だったの?」

勇気の妖精? 知恵の妖精? 力の妖精?
もしかしたら、それは美の妖精だったのかもしれません。

しかし、ひょうがの答えは、そのどれでもありませんでした。

「俺のところには、愛の妖精が来た」

花の香りに包まれたしゅん王子を抱きしめながら、ひょうがは言いました。


「そして、最高の愛と恋を約束してくれたんだ」
――と。






Fin.







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