図画工作の時間の課題は、『お友達の顔を描いてみましょう』でした。 瞬ちゃんを描きたいなと思っている子はクラスに沢山いたのですが、ロシアのお友達が瞬ちゃんを独占してしまったので、みんなは日露友好条約締結のために(?)我慢して、別の子の顔を描きました。 できあがったロシアのお友達の絵はとっても芸術的でした。 「氷河、これはなぁに? ニンジンの絵?」 瞬ちゃんに尋ねられたロシアのお友達は、答えに詰まってしまいました。 いつまで待ってもロシアのお友達がだんまりを決め込んでいるので、瞬ちゃんは、今日の課題をロシアのお友達がわかっていないのだと思って、優しく教えてあげたのです。 「あのね、今日は、お野菜じゃなく、お友達の絵を描くんだよ。僕、氷河の絵を描いたの。見て見て」 そう言って、瞬ちゃんがロシアのお友達に見せてくれたのは、とうもろこしの絵でした。 |