327500カウント記念小説


327500カウントをGETしてくださったのは、ミルーシャさん。


お題は、

「尾崎豊さんの『 OH MY LITTLE GIRL 』」


ミルーシャさん、リクエストどうもありがとうございます!
キリ番を踏んでいただいてから、どういうお題にしようかと、じっくり時間をかけて あれこれ考えてくださったそうで、本当に感謝にたえません。
だというのに、私ときたら……;

えー、私は、例によって例のごとく、尾崎豊さんという方を存じあげませんでした。
更に言うなら、私は、音楽に関して、普通に学校で習った程度の知識しか持たない人間です。
一般に埋没しているような私の唯一の特徴(?)が芸能オンチなのではないかと思えるくらい、音楽・芸能のことはわからないオンナ。
そんなドシロートの言うことですから、そういうレベルの人間が書いたことだと認識した上で、以下のたわ言をお読みください。


お題をいただいて歌詞を検索し、その歌詞を読んだ私はまず、「これはまさしくラブソングの王道!」と思いました。
ほとんどどんな恋人同士にも当てはまる歌詞。
特異性・特殊性がなく、言ってみれば、非常にありきたりなシチュエーション、ありきたりなストーリー(というか、シーンはあってもストーリーのない歌詞)。

普通、歌というものには、どこか普遍的でない部分(引っかかる部分というか、個性というか)があって、そこを氷瞬に当てはめようとすることでストーリーを作るのが、これまでの私のやり方だった――ように思います。

それができない歌詞です。この歌詞は。
氷瞬でも、もちろん、こういうシチュエーションはありえます。大いにありえる。
同時に これは、氷瞬以外の誰にでも(すべての恋人たちに)“ありえる”場面です。
だから、氷瞬ならではの物語を作ることが難しい曲でもある。というか、作れない。

この“誰にでもありえる”シチュエーションを歌った歌詞は、違う言い方をすれば、完璧すぎて 妄想の翼を広げる(二次創作をする)ための隙を書き手に与えてくれない歌詞――と言っていいと思います。
非常に日常的で、『没個性的=普遍的』を地でいっている。

歌い方に特徴があるのかと思って聞いてみたのですが、尾崎豊さんの声や歌い方はさほど特徴的なものではありませんでした。
図抜けた歌唱力があるわけでもなく、ヘタでもない。
色気が過剰なわけでもなく、足りないわけでもない。
(↑ 色気のある声は好きですが、色気過剰の歌い方が苦手な私には、大変心地良く聞くことができました)

恋人たちのありふれた日常の一場面。
ごくありふれた恋人たちの何ということもない心情を歌っていて、物語性のない歌。
これにどうやって起承転結をつければいいのか、私には全くわからなかった。

「これをどう料理するばいいのー !? 」
と、未熟な私はマジで悩んだのです。
ゴーヤを渡されて何か料理を作れと言われたら、大抵の人は、「じゃ、チャンプルーでも作りましょうか」と思うでしょう。
でも、それがゴーヤでなくキャベツだったら、料理を作れと言われた人間は選択肢が多すぎて何を作ろうかと悩む。
難しかったです、このお題は。

キリリクの楽しいところは、こんなふうに氷河と瞬ちゃんのために悩めることですね。
氷河と瞬ちゃんのためにあれこれ考えている間、私は、いわく言い難い高揚感と幸福感を覚えます。

と、それはともかく、尾崎豊さんという方を存じあげない私が言うのも何ですが、こんな歌を作ることのできる尾崎豊さんは天才だと思いますよ。
いったい彼は何を考えて(あるいは、“何を考えずに”?)こんなふうな歌を作ることができたのか、そのあたり実に実に興味深いです。

『(黄昏に肩寄せ歩きながら いつまでも)離れられないでいるよ』
『(冷たい風が いつまでも)離れられなくさせるよ』
と、他動的な動詞のあとに やっと現れてくる『いつまでも 離れないと誓うんだ』という歌詞に、この歌の主人公の強烈な意志や主張は感じられません。

強い意志や主張を持たない若い恋人たち。
『いつまでも』という言葉が頻発するにもかかわらず(むしろ、だからこそ)、非常に頼りなく刹那的なものを感じさせる歌詞。
この歌の二人は、自ら望んでではなく、何か他の事情のせいで、いつかは離れ離れになってしまうに違いありません(と、私は感じた)。

だとすれば、この歌は『氷瞬にもあてはまる』ではなく『全く(ウチの)氷瞬的ではないのだ』と悟ったところで、なんとかやっとネタが出てきました。
「氷瞬的でないのなら、氷瞬的にしてみましょう」と、まあ私のいつものへそまがり根性が頭をもたげてきたわけです。

で、今回はとにかく、瞬を可愛く書くことを心がけました。
私の書く瞬って、あまり(ほとんど)可愛げがない子なので、そこのところを頑張ってみようと思ったのです。
でも、私は何かを間違えたような気がする……。
『いじいじしていること』と『可愛らしさ』は全く別物ですよね。
でも、今回の話の中の瞬は、結果的に いじいじキャラになってしまった(ような気がする)。

瞬ちゃんを可愛らしく書(描)くことのできる すべての方々を、私は心から尊敬します。
難しいです。ごく自然に可愛い瞬ちゃんを書くことは。
そんな難しいことを、氷瞬界の書(描)き手さん方は、いとも容易に軽々としてのける。
ひたすら尊敬あるのみです、ほんと。

そんなこんなで。
今回の話は、私の弱点が思い切り露呈した話になってしまいました。
ミルーシャさんには本当に申し訳なく思っています。
けれど、人間というものは、(大抵は)変化成長するもの。
今回はだめでも、いつかは!
その可能性は私にもある――そう信じて精進を続けたいと思いますので、できれば長い目で見てやってください。

本当にすみません〜;

リクエスト、どうもありがとうございました!





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