お題は、
『愛別離苦』 『韓国三国時代新羅花郎徒』 『春眠暁を……』 のいずれか。 「『愛別離苦』をお題に選んだ場合には、最後はハッピーエンドで。 『花郎徒』は、聖闘士韓国版です。 『春眠暁を……』なら、甘々べたべたの朝を迎える二人をお願いします 」 ――とのことでした。 なつこさん、リクエスト、どうもありがとうございました! 今回は三択です。 『日出処の天子』の淡水でしか知らなかった『花郎』は、ネットで調べてみて かなり心が揺れました。 『春眠暁を』も、寝ずに頑張ったから朝にはぐーすかしてて暁を覚えないのか、朝が来るなり第二ラウンド突入で暁なんか覚えている暇もないのか、ウチの二人の場合はどちらだろう? と、楽しく悩ませていただきました。 で、最終的に 今回 私が選ばせていただいた お題は『愛別離苦』。 愛する人、大切な人との否応ない別れ、です。 今回の話は、なつこさんから いただいたリクエストメールからネタを拝借しました。 なつこさんからのリクエストメールには、『愛別離苦』に関しては、幣サイトの『再会の時』が そのお題に該当するといった旨のことが書かれていて、更に『再開の時』の救済策として、 「死んで すぐに生まれ直して、40代の氷河の許に10代の瞬ちゃんがやってきてくれたら……」 という、実に素晴らしいアイデアが記されていたのです。 もちろん、いただいたアイデアをそのまま流用するわけにはいきませんし、そもそも それで氷河が救済されてしまったのでは『愛別離苦』になりませんので、いただいたアイデアは 私なりに こねくりまわさせていただきました。 話自体も、『再会の時』に少々設定が似ていますが、全く別の話です。 氷河も『再会の時』の氷河とは違います。 その点、よろしく ご了承ください。 いや、にしても、オトナになった氷河というのは、書いていて とても楽しいです。 きっと、見た目と印象だけは 滅茶苦茶かっこよくなっているだろうな〜 と思うので。 通常年齢設定の氷河は、へたに かっこよさげに書いていると、 「氷河は こんなにかっこよくないでしょ。冷静になるんだ、きゃわ。冷静に、客観的に彼を見ろ!」 と理性が訴えてきて、どうしても すらすら話を書き進めていけなくなるのですよね。 その点、オトナ設定の氷河は楽です。 私に、迷いが生じない。 そんなですから、無印星矢から十数年後設定らしいΩで、氷河がどういう描かれ方をするのか、すごく楽しみだったりします。 んーと。 今回の話を書いている間、私はずっとトワ・エ・モアの『空よ』を聞いておりました。 小さな頃の可愛らしい恋は、純粋であるがゆえに、いつまでも懐かしく切なく忘れられないもの。 初恋は、小さいうちに(できれば10歳以前に)やっておくべきだと思いますね(変な言い方ですが、かなり本気)。 人生を豊かにしてくれます、綺麗な恋の思い出は。 話は少々逸れますが。 実は、なつこさんからリクエストメールをいただく1ヶ月ほど前に、私は、全く別の方から、幣サイトでいちばん好きな作品は『再会の時』ですというメールをいただいておりました。 言っては何ですが、数だけなら軽く700を超えるものがある幣サイトで、お読み下さる方々が同じ作品を お気にとめてくださる確率というのは、かなり小さいものだと思います。 ですので、私は その偶然に かなりびっくりしたのです。 もちろん、私は、ほぼすべての作品をハッピーエンドのつもりで書いているのですが、『再会の時』は、普通にハッピーエンドとは言い難い作品ですので。 サイトや作品の感想をあまり いただくことのないサイト管理人が、そういうメールを続けていただくと、つい浮かれて(?)そちらの路線に流れてしまいそうになりますね。 普段 おちゃらけた話ばかりを書いているので、たまのシリアスが印象に残ることになる──という現象なのだろうとは思うのですが。 ともあれ、今回は、オトナなんだかコドモなんだか(話を書いている私自身にも)よくわからない氷河を たっぷり書くことができて、とても楽しかったです。 問題は、ワタシ的には十分にハッピーエンドなこの話を、お読みくださった方々もハッピーエンドと感じてくださるかどうか──でしょうか。 そのあたりに一抹の不安を抱きつつ。 なつこさん、リクエスト、どうもありがとうございました! |