「瞬、好きだ、好き──」
あの時の感覚が、瞬の中に蘇ってくる。
瞬は、自分の意思で、それを抑えることができなかった。
「あ……」
「瞬は俺のものだ。瞬はずっと俺の側にいるんだ……!」
氷河の言葉に、意味があるように感じられてくる。
あるいは、瞬は、ただ、そう感じたかっただけなのかもしれなかった。
自分の心が身体に支配されていると思いたくないだけだったのかもしれない。
氷河の唇や指先に説得されるより先に、瞬の身体は熱くたぎり始めていた。
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