彼の言うことをきかない瞬への憤りのせいか、その夜の氷河は執拗だった。
彼が瞬の身体を解放したのは、いつもよりずっと長い時間が経ってからで、自分の横で息も絶え絶えな有り様の瞬に、怒りを隠す様子もなく、氷河は言葉を吐き出した。
「あまり俺を怒らせると、本当に殺すぞ、瞬」
本気で怒ってるらしい氷河の声をぼんやりと聞きながら、瞬は深い眠りの中に引きずり込まれていった。
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