瞬の兄がデスクィーン島に送られていったのは、それから数日が経った日の午後だった。
瞬は泣いて泣いて、氷河が呆れるほど泣いて、まだ城戸邸に残っていた仲間たちに慰められていた。
瞬の兄が、死の待つ島に送られることになったのは瞬のせいである。
そして、そうすることを選んだのは、瞬の兄自身だった。
いわば自業自得ではないかと、氷河は瞬の涙に不快を覚えた。
氷河はその翌日、瞬に別れの言葉も告げずに、彼の修行地に旅立った。
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