我等が宿り
「ああ……!」
この行為は闘いに似ていると、氷河に突き立てられたもののせいで、白い喉をのけぞらせながら、瞬は思った。
幾度経験しても、慣れず、飽きない。
そのたびに、瞬の心身は、新しい痛みと新しい歓びに支配された。
氷河と身体を交えるたびに、瞬の身体は身悶え、心は歓喜に震える。
だから、そんなふうに、人は闘うこともやめられないのかと、意識が途切れるあの一瞬に至る直前に、瞬は思ったのだった。
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