「いったい誰がこんな危険なものを人間界に紛れ込ませたの……」 その頃、瞬が残していったノートを手にして青ざめた沙織は、彼女の持つ強大な小宇宙の力を用いて、問題のノートに書かれた文字を一つ一つ消していた。 最後のページに瞬と氷河の名前を見付け、 「こんなこと書かなくても……」 と、低く呟く。 軽く苦笑しながら、沙織は2人が綴った文字を優しく消し、人の世界にあってはならない そのノートを、人の手の届かないところに封印したのである。 そんなノートなどなくても、人と人は巡り合い愛し合うことができると信じて。 Fin.
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