「え? これなんの騒ぎ? どうして明日、また来いなの??(?_?;)」1999年11月8日



解説:今日はお母さんが病気。家中上へ下への大騒ぎ。騒動のさなかでも腹はすく。しかし、今朝食べる分のタルカリ(野菜のこと)がない。ふだん家事をやらない男たちは、こういうときにはまったく役に立たない。業を煮やしたピーターはサリーに着替えてバザールへ行こうとしている。タカギ君も連れだってお買い物に。家の前でふたてに別れ、ピーターはタルカリを、タカギ君はトウフと肉を買いに行った。いつものバフ(水牛)肉屋さんに行こうとバザールを歩いていると、ちょっと様子がおかしい。警察の車が出て、バザールに集う人々となにやら口論している。おおっと、ポリスの車のフロントガラスが割られている!

 「ケ バヨー?(何があったの?)」。いつもの肉屋もシャッターが閉まっている。その隣も、その隣も。バフ屋のサウニー(女主人)が店の前にいた。声をかけよっかナー、と思っていたら、そのダンナさんらしき人と立ち去ってしまった。「え? 今日お休みなの?」ネパールの休日は土曜日。それでも市場は休まないのがあたりまえ。なんでカナー?タルカリ屋さんは店を開けているのに。サウニーに追いついて「タパインコ パサル カティ バジェ デキ スール ガルネ?(あなたのお店は何時から始まるんですか?)」と聞いてみると、なんか早口にまくし立てられてよく分からなかった。唯一分かったのは「ボリ アウネ(明日来て)」だけ。なんでかなあ?……という場面に立たされたときの一言。

 家の近くの路地で細々やっている肉屋は開いていた。そこで肉を買うことに。しかし、いつもは塊でおいてある肉が、今日に限って無い。わずかに残った肉もあまり新鮮じゃなさそう。それでもバフ肉を500g買い、35Rs.手渡す。さて、家に帰って、ピーターにバザールの騒動を報告すると、ピーターがこう言った。
 「今日は肉を売っちゃいけない日なの。暦の上で『動物を屠殺しちゃいけない日』だから。だから警察も出て、店を開けているサウジーを取り締まっているのよ。MICAが友達の店に行く、って言ったから引き留めなかったけど、やっぱりやってなかったでしょ。その肉は昨日の肉よ。きっと堅いわ」。ネパールでは15日に一度そういう日が巡ってきます。『JOYS OF NEPALESE COOKING』という本によれば、満月と新月の日だそうです。読んで楽しいプルニマ通信。読めば博学プルニマ通信。自画自賛。