けれど、天は自ら助くる者を助く。

メイドロボたちの苦労(?)は決して無益なものではありませんでした。
無益なものにするようなメイドロボたちではなかったのです。

「それは僕にまかしといて!」
どよ〜ん★ となってしまった仲間たちに、14号が力強い宣言。

他のメイドロボたちは、14号の勇気ある発言にびっくりしてしまいました。
「えっ、14号、リリィちゃんが恐くないの?」

「リリィちゃんに近寄らなくても、これがあれば大丈夫!」

そう言って、14号が取り出したもの。
それは、『リリィちゃん、受け取ってv』と書いてある1枚のグリーティング・カードだったのです。

「おおおおおっっ !!!! 」 × 14

「鈴と一緒にこのカードを置いとけば、これがリリィちゃんへのプレゼントだってことが、リリィちゃんにもわかるでしょv」

「わぁぁ、14号もあったまいー♪ これ、鉢植えの横に置けば、リリィちゃんが持っていってくれるねっ」
「やったー!! これで僕たちは、リリィちゃんの恐怖から逃れられるんだー !! 」
「もう、死ぬ思いでリリィちゃんから逃げ回る必要もなくなるね!」
「よかった〜」
「うん、ほんとによかったね !! 」

そういうわけで、難問が解決して喜んだメイドロボたちは、早速、『僕たちの未来は、お花のよう』のダンスを踊ったのでした。




その日のメイドロボの退社時刻には、ピンクのおリボン付きの鈴は、しっかり植木鉢の横から消えていました。
メイドロボたちは、みんなで手をつないで、スキップしながらメイドロボハウスに帰宅したのです。

これからはもう二度と、リリィちゃんの急襲に怯えることはないのだと信じて……。






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