「わーい、不時着だ、不時着だー! 非常用食料が食べれるぞーっっ !! 」
「駄目だよ、1号。氷河が言ってたことを忘れたの? ピザを食べる時には――違った、非常用食料を食べる時には、ちゃんと手を洗ってから食べなさいって、氷河が言ってたじゃない!」
「そうだよ。ついでに、うがいもしてからの方がいいね」
「そうすれば、氷河は褒めてくれるね、きっと」

「僕たち、お利口― !! 」× 15


「…………」(←氷河の絶句)
「…………」(←瞬の絶句)
「…………」× 15(←メイドロボたちの絶句)


「でも、ここ、お水がないよ」
「未知の星だもんね」
「お水がないと、手が洗えない」
「うがいもできない」
「氷河に褒めてもらえない」
「そんなのやだー」
「泣いてる間に、どうすれば手を洗えるのか考えてみよう」
「おーっっ !! 」× 15


「…………」(←氷河の絶句)
「…………」(←瞬の絶句)
「…………」× 15(←メイドロボたちの絶句)


『こんにちは』も『はじめまして』も、それどころか、『お邪魔します』も言わずに、銀色スーツの小人たちは、自分たちだけで騒ぎ、盛り上がり、問題提起と自己完結を済ませてしまいました。

その騒がしいこと、騒がしいこと。
メイドロボたちはすっかり怯えて、テーブルの上におりることもできず、氷河と瞬の服にひしっ☆ としがみついてしまったのです。







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