「あのね、小人さんたち。僕、この迷子札、読めないんだけど……」 『あの方法』を脇に押しやった瞬が、さっそく、迷子札の究明にかかります。 小人たちは、はきはきと瞬の質問に答えてくれました。 「あ、それは氷の国星語で書かれてるの」 「氷の国星がどこの銀河にあるのか書いてあるんだ」 「何ていう太陽系にあるのかも書いてあるの」 「何丁目も」 「何番地も」 「何号にあるかまで、僕たちの氷河はちゃんと書いてくれたよ」 でも、読めないのでは何の役にも立ちません。 黙り込んでしまった瞬の代わりに、今度は氷河が、新たな謎に言及します。 「しかし、氷の国星語があるのに、おまえたちの喋っている言葉は日本語じゃないか」 「氷河、それは言わない約束だよ。『少年よ、君たちにアテナを託す』はギリシャ語だったじゃない」 「む……」 それは星矢世界ですから、仕方のないことですね。 氷河は、またしても引き下がるしかありませんでした。 |