みなさんはもうお気付きですね。
そう。氷の国星の小人たちは、誰かに誉めてもらうのが大好きなんです。

特に、嬉しそうな笑顔をした氷の国星の氷河に、
『えらいぞ、おまえたち』
って、頭をいい子いい子してもらうと、ふわふわ宙に浮いてしまうみたいに幸せな気持ちになるのでした。
ご褒美に結晶クッキーなんかもらえたら、幸せの極致です。
びゅ〜ん! と天にも昇る気分。

そういう幸せは何度味わってもいいものですよね。
だから、氷の国星の小人たちは誉めてもらうのが大好き、誉めてもらう為に一生懸命なのです。



「各員、コンディションチェック!」
「転んで傷めた箇所はないか、点検開始!」
「異常なし!」× 15
「ラジャー!」

迅速に隊列を立て直し、被害状況のチェックを済ませたら、次は隊長への現状報告。
「おっきい瞬ちゃん、僕たち、みんな無事だよ」

「よかった……。でも、みんなすごいね。感心しちゃった」

心底から感動したようにそう言われ、小人たちはすっかりいい気分です。
(誉められたよ)
(やったね)
(この瞬間がサイコーなんだよね)
(ほんと、キモチいいよね)
(充実感がたまらないよね)
(達成感もたまらないよね)

瞬に誉められて嬉しそうに瞳を輝かせる氷の国星の小人たち。
得意満面の氷の国星の小人たちを眺めて、にっこりと微笑んでいる瞬。

そんな瞬と氷の国星の小人たちを、テーブルの上の少し離れたところから、メイドロボたちが、なぜだかちょっと不安そうな目をして見詰めていました。







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