瞬が指差した先──それは、彼等の頭上、本来なら青い空のある場所でした。 今は、そこに、青い空はかけらも見えません。 空と氷河たちの間には、実にとんでもない物体がでででででんっ★ と横たわっていたのです。 「瞬様! 氷河様! 大変ですー !! 」 氷河に遅れて瞬を追いかけてきたメイドロボたちも、空の上にある──もとい、空の下にある──脅威の物体に恐れをなして、必死に瞬と氷河の許に駆け寄ってきました。 彼等の頭上に出現したもの──それは、 「宇宙船……? あんなに大きな?」 それは、氷河と瞬の家を中心に半径50キロ四方の空を覆い尽くす、『インディペンデンス・ディ』もびっくりの超巨大宇宙船だったのです!
「あれって、もしかして……」 「他に考えられないな」 無限に広がる大宇宙の片隅に存在する小さな星に、そうそうよその星からのお客様が訪れるはずがありません。 ともあれ、この場合は、氷の国星の小人たちに確認してもらうのがいちばんです。 「メイドロボちゃんたち、氷の国星の小人さんたちを起こしてきてくれる? 慌てないでいいけど、なるべく急いでね」 「はい!」× 15 瞬の指令を受けたメイドロボたちは、慌てず急いで、覚えたての一列横隊でメイドロボハウスへ向かいます。 その後ろ姿に、瞬は、 「暗いから、転ばないように気をつけてねー!」 と、声をかけました。 こういう重大な時には、何をするにも細心の注意が必要なのです。 |