「?? これは一体な〜に(?.?)」

たれたれ氷河さんの夜なべ仕事の成果を見て、たれたれ瞬ちゃんは言いました。

たれたれ氷河さんの作った15号マスコットは、それはそれは高い芸術性を持ったものでした。ピカソが15号マスコットを作ったら、きっと、たれたれ氷河さんの作ったマスコットに似たようなものを作っていたに違いありません。

けれど。
高度すぎる芸術性というものは、えてして大衆には容易に理解してもらえないものなのです。

戸惑うたれたれ瞬ちゃんに、たれたれ氷河さんは自信たっぷりに、
「何も言わずに受け取れ」
とだけ言い残して、静かにその場を立ち去っていきました。

あとに残されたたれたれ瞬はちゃんは、その得体の知れない物体の正体を推理するのに気を取られ、とりあえずは、15号が側にいない寂しさを忘れることができたのでした。


かくして、たれたれ氷河さんの目的は、見事に達成されたのです。
たれたれ氷河さんが、最初からその結果を予想していたのかどうか、それは、たれたれ氷河さんのみが知ることなのでありました。