さて、そんなたれたれ氷河さんとたれたれ瞬ちゃんと小人たちのお昼寝の様子を、扉の陰からじっと見詰める怪しい男がひとりいました。
あまりに気の毒なので、名前を言うのもはばかられますが、それは氷の国の氷河でした。


氷の国の氷河は、たれたれ氷河さんの両脚と両脚の真ん中をベッドにしてくーかくーか眠ってる小人たちを見詰め、
(たれたれ氷河が、小人たちに不届きな真似をしたら、ソッコーで殴り倒してやるっっ !! )
なーんて、できもしないことを考えながら、握りしめた拳をぶるぶると震わせていました。

そんな暗いことをしているくらいなら、さっさと小人たちを奪い返せばいいじゃないかと思う方もおいででしょうが、そんなことをしたら、すやすや眠っている小人たちが起きてしまいますからね。
氷の国の氷河にはそんなことはできないのでした。


決して、たれたれ氷河さんが恐いからではありませんよ。
そういうことにしておいてあげましょう。