ともかく、そういうわけで。

カレーパンの誤解も解け、小人たちは仲直りしました。
氷の国の氷河のおでこの擦り傷も、そろそろ消えかけています。



小人たちは最近、時々夜中に起き出して、もう一度あのセクシーな生霊さんに会えないものかと、暗い廊下を見渡すようになりました。

けれど、そこに、あのセクシーな生霊さんの姿が見つかることはなく、夜なべ仕事をしている氷の国の氷河のお裁縫室の灯りが、長い廊下の向こうに細く洩れているだけなのでした。