さて、そろそろ、ぱんつのお話になりますよ。


氷の国の氷河は、小人さん商店街の脇に置いた椅子に腰掛けて、大繁盛の商店街をぽつねんと孤独に眺めている毎日が続いていました。
小人たちを見守るためとはいえ、これでは、時間を無駄に浪費しているようなものです。

そこで、氷の国の氷河は、小人たちが商売に励んでいる間に、小人たちのぱんつを作ることにしたのです。

人前で、そんなものを作るなんて! と、眉をひそめないでくださいね。
小人たちのぱんつは、氷河の爪の大きさほどしかないのです。
氷の国の氷河が何を縫っていようと、彼が何をしているのは誰にもわからないのです。

とはいえ、小人たちのぱんつ作りは、とても神経を使う細やかなお仕事です。
観光客で賑わう商店街の横で、その作業を続けるのはなかなかの難作業。
商店街の横でぱんつ作りを始めてから、氷の国の氷河は、3枚に1枚は失敗作を産むことになってしまったのです。

その失敗作がものすごい高値で売れるので、小人たちは大喜びでしたが、氷の国の氷河はそれを喜んではいられませんでした。

小人たちは15人もいるのです。
それでなくても1日に3枚縫いあがれば上出来の小人たちのぱんつ。
その生産性が落ちるということは、小人たちの替えのぱんつがなくなるということなのです。
氷の国の氷河は愛する小人たちのために、日中だけでなく、夜のほとんどをぱんつを縫って過ごすことになってしまったのでした。






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