初めて貫かれた時、瞬は、花ならば決してあげないような叫び声をあげた。
激しく揺さぶられ、嵐に翻弄される小さな白い花は、波に呑みこまれそうになりながら、それを“人”になるための最後の儀式だとでも思って受け止めたのかもしれない。
そして、その儀式は、瞬にとっては歓びでしかないようだった。
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