兄上、生きておいでですか。 アルベリーコが、オレンジの葉に血文字で書かれた手紙を僕の許に運んできてくれた時には、驚愕しました。 今もこの鷹は兄上に忠誠を誓ってくれているのでしょうか。 兄上の身を気遣っているのは、今はもう、この白い鷹と僕だけなのかもしれません。 兄上の臣下たちは、ある者は処刑され、ある者は我等の宿敵エステ家に寝返りました。 アルベリーコの足に、紙とペンとインクを結びつけて放ちます。 どうか、この白い鷹が、無事に、生きている兄上の許に辿り着いてくれますように。 そして、今、兄上がどこにいらっしゃるのかを僕に報せてくれますように。 僕は安全なところにいます。 ご心配は無用です。 1262.7.1 アンジェロ
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