そんなふうに、ロシアのお友達とロシアのお友達のマーマの大歓迎を受けて、瞬ちゃんのお泊まりの日々は過ぎていきました。
3日後、出張から帰ってきたお兄さんが瞬ちゃんを迎えに来た時には、瞬ちゃんはすっかりロシアのお友達とマーマと仲良しになっていて、ロシアのお友達のお家から帰るのが辛くて仕方がありませんでした。 「また、お泊まりに来てもいい? また一緒のお布団で眠ろうね」 瞳にうっすらと涙をにじませながら、瞬ちゃんにそう言われると、ロシアのお友達も、束の間とわかっているこの別れが苦しくてなりません。 何度も何度も後ろを振り返りながら帰っていく瞬ちゃんを、ロシアのお友達とマーマは、その姿が見えなくなるまで見送っていました。 瞬ちゃんとお兄さんの姿が見えなくなると、マーマは、瞬ちゃんのお兄さんからのお土産の辛子明太子を放り投げて、ロシアのお友達の前でガッツポーズです。 「やったわ、氷河! これで瞬ちゃんの心は氷河のものよっ !! 」 ロシアのお友達は、達成感を噛みしめながら、マーマにこっくりと頷きました。 「このまま順調に愛を深めていって、瞬ちゃんが中学生になったら、その時には大人の人みたいに抱きしめてあげるのよっ!」 「…………」 その時のことを考えると胸が高鳴って、ロシアのお友達は頷くことすらできません。 「瞬ちゃんが16歳になったら、瞬ちゃんには我が家に来てもらって、氷河と瞬ちゃんは一緒の高校に通うようになるのv」 「…………」 瞬ちゃんと毎日一緒にいられる日々を想像すると、ロシアのお友達の胸はどっくんどっくん脈打ちました。 「そして、私は毎日、瞬ちゃんに、『まぁま』って呼んでもらえるのよ〜vv らんららら〜ん♪♪」 マーマは、実は、歌って踊れるマーマでした。 「…………」 ロシアのお友達は、家の前の路上で突如コサックダンスを始めたマーマに、『このマーマの息子をしていて大丈夫なのだろーか?』とちょっと不安顔です。 まあ、いずれにしても、多少の不安はあるものの、ロシアのお友達とロシアのお友達のマーマの信頼関係は強固なものなのでした。 ロシアのお友達とロシアのお友達のマーマは、 『瞬ちゃん獲得!』 という一つの目標に向かって、今、走り始めたばかりなのです! |