白い星と青い星は数千年もの間、ずっと争い続けていた。 争いの訳は誰も知らない。 僕も知らない。 ただ、肉親や仲間たちの命を敵に奪われてしまわないために、僕たちの星が戴く女神のために、銀色の星の河をはさんで、二つの国は闘い続けてきた。 白い星と青い星は、元は同じ一つの星が分かれたものとも言われていたけれど、それが事実かどうかも、誰も知らない。 何のために闘うのかと、人に問うことは無意味だった。 同胞を闘いで失ったから。 その憎しみと悲しみに突き動かされて。 他にどんな大義が要るだろう。 僕たちの闘いに、理由は要らなかった。 求めなくても、理由は皆が与えてくれた。 そして、誰もが僕たちを褒め称えた。 降る星よりも美しく、 恵みの太陽よりも力強く、 冴え輝く月よりも清冽な、聖なる闘士たち。 あなたたちに守られて、我等は生きています。 あなたたちの闘いは正しい。 あなたたちがこの星から失われる時、 我等の星と命もまた永遠の死を迎えることでしょう。 闘うための理由など、僕が考えるまでもなかった。 |