100000カウント記念小説


100000カウントをGETしてくださったのは、あこさん。


お題は、


『 19世紀、ハプスブルク家のお話 』
で、
『 どんな内容でもどんな配役でも構いません 』

とのことでした。




青きドナウの岸辺に〜 生まれた一粒の種〜
セーヌの岸辺に咲く 美しーバラの面影〜♪

――と、BGM付きでお送りいたします。
これはもう、『来た来た来たーっっ!』って感じのリクエスト。
あこさん、リクエスト、どうもありがとうございます!


さて、そのハプスブルク家。
お詳しい方はお詳しいと思うのですが、興味のない方には、
『はぷすぶるぐって食べられるんですかー?』
だと思うので、簡単にご説明をば。

結論を言いますと、ハプスブルクは食べられません(おい、こら;;)

えーと、いちばんわかりやすいのは、『マリー・アントワネットの実家』という説明でしょうか。
10世紀にスイス北東部に興り、13世紀、ルドルフ1世が神聖ローマ帝国皇帝に選出されたことで、歴史の表舞台に登場。婚姻外交政策が当たりに当たって、オーストリア・ハンガリー・スペインと、どんどん領土を広げていった、欧州最大の名家でございます(銘菓ではないので、食べられません)
ちなみに、『ハプスブルク』というのは、『鷹の城(ハビヒツブルク)』と名付けられた砦に由来するそうでございます。

おそらく、アントワネットのマーマであるマリア・テレジアの時代が絶頂期、今回のお題である19世紀に入りますと、ナポレオンの脅威に怯え、人身御供として皇女を彼に差し出したりして、そろそろ斜陽の時期。
しかし、腐ってもハプスブルク、フランツ・ヨーゼフ1世(美人で有名なエリザベートのダンナさんね)の滅私の根性で、ハプスブルク家は20世紀まで持ちこたえます(でも、食べられません)(わかったとゆーに)


なので、19世紀は、ハプスブルク黄昏の時代。
滅びの予感と美学に彩られた時代なのでございます。、
しかも、基本的に、ハプスブルク家は、おフランスのブルボン家なんかと違ってお堅い家で、トスカーナにいったレオポルト2世なんか、『ハプスブルク家の君主にしては珍しく愛妾を囲っていた』ことを褒められたりする(?)ようなお家柄。
その滅び方も、フランス革命みたいに、一夜の花火でぱーっっ☆ と華々しく散る感じではなく、まるで真綿で首を絞められるようにじわじわじわと滅んでいきます。

で、そんなハプスブルク家を、19世紀のほぼ半分と20世紀初頭の十数年(計67年間)を支えぬいたのが、今回のタイトルロールにして、↑ 上記のフランツ・ヨーゼフ皇帝です(在位1848−1916)(ちなみに、彼は、形式的には、“最後”の皇帝ではありません。実質的・最後の皇帝です)。
彼は、無能な皇帝・つまんない亭主と思われがちですが(実際つまんないオトコなんですが)、しかし、そのつまらなさが偉大な皇帝でもあります。
彼はー、本当に偉い皇帝 かつ 偉い亭主だと、私は思う(だから、エリザベート皇后が、今いち好きになれないのね。自分ばっか好き勝手してさー! と思えちゃって。ま、惚れた亭主の負けだけど)(そういうとこも良いv)

で、その彼等の息子が、『うたかたの恋』・マイヤーリンクの心中事件で有名なルドルフ皇太子。
あと、今回の話の時期には既に亡くなっていますが、フランツ・ヨーゼフ帝の弟、メキシコ皇帝、フェルディナント・マクシミリアン。


んー。
だいたい、こんなとこかな。事前に知っておいていただけたら、今回のストーリーが把握しやすい方々は。
一応、
こちらに、この話の中での人物相関図を作ってみましたが(史実とは違います)、こんなのは把握してなくても、問題はないと思います(それもどうかと思うが)。

で、把握してなくても問題はないんですが、説明をはしょるわけにもいきませんので、くどくどくどくど設定の説明をしてあります。なるべく短くしたつもりなんですが、読んでいるうちにうんざりしちゃうことになるかもしれません。
逆に、このあたりにお詳しい方々には、邪魔っけかもしれません。
そこいらへんは、すっきりとまとめられない私の未熟、どうぞご容赦くださいませ(ぺこぺこ)。


あと、異国の時代モノでいつも苦労する名前なんですが。
今回の氷河の名前は──まあ、無理矢理こじつけております。
ほんっとに恥ずかしいんですよ、設定上仕方ないとは言え、別名をつけるのは。
なので、不自然と思われようが何だろうが、『氷河』でごり押しする私です。

それから、氷河はマクシミリアン大公の死後生まれてて、この話の中では22歳ということになります。
で、オーストリア万博の年に生まれた瞬ちゃんが15歳。
これで矛盾はないはずv(名前を考えるのは恥ずかしくてヤなんですけど、こーゆーの考えるのは、めちゃ楽しい♪)


ちなみに、この話の中で、氷河が純白の軍服を着ていますが、実は、当時の皇帝近衛隊の軍服がどんなだったのか、私には調べきれませんでした;;(『オーストリア、近衛隊、軍服』で検索して、ベルばら関係のページしか引っかからないって、どーゆーことでしょ;;)

えー。こちらにもあります通り、当時って、軍服のデザインがころころ変わってて、これがどーにも特定できないのですね。
なので、これはもう私の趣味で、ヴィスコンティ監督の『夏の嵐』にありましたオーストリア軍の白い軍服を採用。
いいですよね、氷河の軍服だしv

ぜひとも、ここは肩幅で! カッコよく着こなしてほしいです。
うっとり〜vv


さてさて、そういうわけで。
時は1889年、かのヨハン・シュトラウス(息子の方ね)が、『美しく青きドナウ』を発表した年。
黄昏のウィーン、落日の皇室、滅びの美学を思いっきり!

氷瞬モードでお送りいたしまーす♪(←本気で期待しないよーに)
 





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