141500カウント記念小説


141500カウントをGETしてくださったのは、みしぇさん。


お題は、


『 何かの儀式 』



『 結婚式は却下。
和風希望。
呪いの儀式も可。
できればどこぞの閉鎖的な村。
雰囲気としては、“犬神家の一族” “八つ墓村”。
えっちは必須条件。
黒い畑OK 』



とのことでした。




みしぇさん、なんだかとっても妖しいお題を、どうもありがとうございます!
やっぱ、人様からいただくお題というのは、自分では思いつかないネタのことが多くて、ストーリー組み立てるのがすごく楽しいですv

で、えっち必須、黒い畑OKということでしたので、話自体は、黒い畑の方にUPさせていただきました。
形式的に、こちらでは前振り文だけです。よろしくご了承くださいませ。


さてさて。
今回のリクエストをいただいた日から、わずか4日後。
『犬神家の一族』のドラマがテレビ放映されました。
もちろん私は、『なんてナイスなタイミング〜♪』と浮き浮きしながら、テレビのスイッチを入れたのです。
そして。


………………。
あー……、あれは最近の流行りなのでしょうか。ドラマの軽小短薄化。

そもそも、横溝正史といえば、乱歩の流れを汲む、オドロ隠微な作風が売りの作家でございます。
そこに、かの市川昆監督が、『耽美』の要素を加えて、金田一耕介シリーズを映画化し、一大ブームを築いたのは、今は昔の28年前。
一連の横溝作品において、隠微・耽美&美しい女性を追い続けた監督は、自分の映画の犯人はすべて美しい女性でなければならないという信念にのっとって、『獄門島』(だったかな? 『女王蜂』だったかも)では、犯人を男性から女性に変えてしまったほど。
私の横溝正史作品のイメージは、“美しい隠花植物”でございました。

それが、それが、それが〜っっ;
某ジャ○ーズグループメンバーを主役に据えた先日の『犬神家の一族』は、ただのコメディになりさがっておりました。
暗さも重みも美しさも戦慄もおぞましさも意味も感動も何もない、ただの明るいコメディ!

なんですか、あれは!
最近のドラマ視聴者には、重かったり暗かったりする作品は受けないんですか?
だから、あんなふうにせざるを得なかったんですか?

ああ、もう、今年の大河ドラマも、同じグループの何とかさんが、シロートな演技で大河を学芸会にしてくれて(まあ、今回の大河は脚本が最悪を極めているので、彼一人のせいにはできませんが)、私は4話で脱落いたしました; 一度は見始めた大河を途中脱落なんて、初めての経験です。

あのグループの方々は、もしかして多忙すぎて、じっくり役作りをしている時間がないんじゃないでしょうか? アイドルとかコメディアンとかいうのならともかく、じっくり腰を据えて俳優家業をするのは(お仕事が多すぎて)大変だとか……?
(↑ “コメディアン”という職業を馬鹿にしてるわけではないです。ちゃんとした“コメディアン”は、俳優以上に才能と努力を必要とする職業だと思う)(そして、アイドルでいるには才能が──まさに、タレントが──必要だとも思う)

俳優としての才能や輝きやカリスマ性の有無も曖昧模糊なタレントに、基本の勉強や役作りをする時間も与えないまま、ドラマの主役に据える──というのはちと無謀。彼等は、もっと彼等にふさわしい場所に置いてあげた方がいいような気がします。あるいは、時間を与えるべき。でないと、彼等が気の毒です。

今回のキリリク話書きに向けて、おどろ〜な雰囲気を盛りあげようとしていた私は、おかげさまで、『コメディ・犬神家の一族』を記憶から消し去るために丸一日を無駄にしてしまったのでありました。くすん。


◆ 今回放映された『犬神家の一族』は、監督さんがコメディを狙っていたのだということをお知らせいただきました。
なら、納得。
【 青字部分 2004.04.13 追補 】


金田一耕介佐清マスクも菊人形も(←こちらのページはちょっとグロいかも)これまで色々ありましたが、金田一作品でいちばん恐いのは、何つっても厚化粧の女性陣ですよね。ナチュラルメイクの可憐なヒロインなんかどーでもよくなるあの迫力! たまりません〜v
(ちなみに、私がいちばん好きな金田一は、やっぱり石坂浩二さんです)


あー、思い切り脱線してしまった;

えーと、私自身は批判のつもりも批評のつもりもないんですが、そう取られる危険性のある ↑ こーんな前振りを私が書いた訳は。
実は、私自身が、あのドラマと同じように、横溝世界のおどろおどろさを表現し切れなかったからです。
自分の書いた話が、『国民的アイドルグループの一員が主演したドラマと同じ結果』って、誇っていいことですよね? ねっ?

うん。
何とゆーか、私のブツ切り色気なし文章では、横溝風のおどろおどろな雰囲気は、とてもじゃないけど出せないのです;
あれはですね、あの雰囲気はですね、もっとこう、ねちっこく、ねちっこく、もひとつ重ねて ねちっこい描写のできる書き手さんじゃないと出せません。

とかいいつつ、実は、原作横溝1冊も読んだことのない私。
やはり1、2冊くらいは読んでおくべきでしょうか。
読むとしたら、やっぱ、『本陣殺人事件』あたりかな?
新婚初夜に、処女でなかったが故に、夫に殺される花嫁! 昭和初期でなきゃありえない その設定が大好きですv


で、そんなわけで。
本当は、時代を戦後まもなくにしたかったんですが(というか、最初はそのつもりで書いていたんですが)、私の文章だとどうしても、氷河を、戦後の混乱期をたくましく生き抜いていこうとする図太さ・ふてぶてしさ・きたなさを持った男として描写できないことに気付き、途中で、戦後から25年くらい経ったあたりに、時代をスライドさせました(情けな〜;)。

そしてそして、今回の話を黒い畑にUPすることにしましたのは、話の中に濃厚えっちシーンがあるなどという楽しい理由からではなく、横溝ワールドを目指したつもりが、ものすご〜〜〜〜いパターン話になってしまったから;

パターン解説・元ネタ話は、黒い畑の方で、あとがきとして書かせていただきます。
なので、前振り文はこのへんで。

皆様には、お手数をおかけして大変申し訳ありませんが、黒い畑の方にまわってやってくださいませ。





141500カウント記念小説 入り口は黒い畑です










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