149000カウント記念小説


149000カウントをGETしてくださったのは、Bさん。


お題は、

『夏の娯楽』

『氷河と瞬ちゃんに、夏の娯楽を楽しみつつ、
愛を深めて頂きたいと思います』



とのことでした。




Bさん、リクエスト、どうもありがとうございます!

Bさんは、9月にならないと夏休みが取れないとのこと。
んじゃまあ、気合いを入れて、Bさんのために一足早いおしゃれなバカンス話を! と思った私だったのですが。

思うことは思ったのですが。
最初は、そりゃもう意気込んでいたのですが。
ほんとに心底から真剣に頑張ろうと胸に誓ったわけだったのですが。

……残念ながら、それは私には無理な話だったのです……。

えー。
私は、夏の娯楽というものに全く縁のない生活を送っています。
そもそも私の勤めている会社には夏休みなどという、気の利いたものはなく。
夏休みをとろうと思ったら、自分の仕事を必死に前倒しに片付けて、同僚たちに根回しをして、自分の有休を使って、やっとこさ、ある程度まとまったお休みを確保できる──という状態。
(学校関係者やメーカー務めでない会社員は、大体そんな感じなのだと思うのですが)

で、なんとか確保した夏休みの予定は、帰省&お墓参り&親戚参り(←これは田舎者=私の義務です)。
我が家は、家族全員が関東方面に出てきておりまして、田舎の家は普段住む者もなく別荘状態。
田舎に帰って最初にすることは、1年分の庭の草取りと家の大掃除。
いつも通りに会社で仕事をしていた方が、ぜーったいに楽。

まあ、空気はおいしいですし、朝夕は涼しいですし、母や妹一家の帰省のための交通費その他費用を出すのは私なので、スポンサーとしていばってはいられますけど(食事の支度をしなくていいという特権をもらってますv)、どっちにしても、私の帰省は、避暑だのバカンスだのというような優雅なものではありません。
毎年、そんなふうです。

私は、どこまでいってもプロレタリアート。ブルジョアでもなければ、ノーブルでもない。
そんな私に、ニースやローザンヌでのバカンス話が書けるわけがありません(それ以前に思いつかない;)
ハワイや軽井沢だって無理無理無理。

私だって、連れていってあげたかったんです。
ヤシの木のシルエットのある美しい砂浜、小洒落たリゾートホテルがあるわりに、なぜか人はいなくて、ちゅうでも××でも人目を気にせずやりたい放題できる二人っきりの避暑地に、氷河と瞬ちゃんを!

でも、悲しいことに、それは私には無理でした……。
だって、『夏休み=草取り』な私には、そんなバカンス、想像を絶しているんだもの。
ぐすん。


そんな私が、今回のお題をいただいて思い出したリゾート話。
どっかのお歳を召した大学教授さんの若かりし頃の思い出話……だったと思うのですが、何の本で読んだったのか、既に記憶はおぼろです。


若かりし頃の教授は、ヨーロッパのどっかのリゾート地に行ってるのです。まあ、仮におフランスのニースにでもしときましょう。
で、教授のお兄様夫婦も、ちょうどおフランスに旅行にいらしてて、お兄様と弟さんはどこかで会おうということになった。
お兄様は、奥様と別行動になって、奥様をパリに残し、ニースの弟さんのところに会いに来る。
で、兄弟は夕食をとるためにレストランに行きました。
そこで、お兄様が、突然、「俺はダメな男なんだ」と言い出した。

お兄様とその奥様が、毎日喧嘩ばっかりしていることを知っていた弟さんは、
(あ、これは離婚の話だな)
と思って、暗い気分になったわけです。

しかし、お兄様は言いました。
「たった一晩でも妻と離れてると寂しい。やっぱり、今夜の最終で妻の許に帰ろうと思う」

弟さんは、『いつも喧嘩ばっかりしてたくせに、何だよそりゃ〜』と呆れるやら、腹が立つやら、でも、安心していい気分だやら。


──という話が、私のネタ帳に書いてあったのです。
はたして、このネタをメモった時、私がどんな氷瞬話を作ろうとしていたのか、記憶は定かではありませんが、ちょっといい感じのお話でしょ。


あー、浜辺でいちゃこらの氷河と瞬ちゃんは無理でも、せめて これくらいのバカンス話は書きたかった。
せっかく素敵なお題をいただいたのに、Bさん、ほんとにすみません。
みんな草取りが悪いんだ。くすんすん。


あ、それから。
今回の話、突然、牛が出てきます(バラン様ではなく、本物の牛)。
これは、私が小学生の時に行ったキャンプでの思い出のせいです。

えー。
そこのキャンプ場には牧場が併設されておりまして、私たちは、牛のいる牧場の横の草原にテントを張って2泊3日のキャンプを楽しむ予定でした。
その最初の夜。みんなが寝静まった真夜中に、牧場の柵を越えた牛がキャンプ場の方に紛れ込んでくるという椿事が起きたのです。
先生方はキャンプ場から牛を追い出すために、懐中電灯を振り回して必死の奮闘。私たち生徒は、星明かりしかない暗いキャンプ場で、先生方の持っている懐中電灯の灯があっちこっちに動くのを、笑いながら──もとい、心配しながら──目で追うこと数時間。
それ以来、私のアタマの中では、『キャンプとは夜中に牛に襲われるもの』というイメージが定着してしまったのでした。
ほんと、すみません、唐突で;


ちなみに、今回の話のタイトルは、夏と言えば彼等の曲から。
『ゆずる』の意味が違いますけど、せめてタイトルだけは夏っぽく(?)してみました。

こんな話を書いておいて、こんなことを言うのも何ですが。
今年の夏、Bさん&皆様が、楽しい夏休みを過ごせることを願っております〜v






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