『海賊』 このお題を思いつかれた時、あこさんは、ちょうど、海賊が出てくるような出てこないような、結局出てこなかった(?)本を読み終えたところだったそうです。 あこさん、リクエスト、どうもありがとうございました! さて、『海賊』と言われて、私が思い浮かべたもの。 それは、アニメの『宝島』と『小さなバイキング・ビッケ』。 (↑ 『宝島』のリンク、なぜ、1の方を張らないかというと、シルバーとグレイのキャラ紹介が2の方にあるから)(この2人なくして、何の宝島!) あとは、せいぜい、バレエの『海賊』と、ポート・ロイヤル(私は、消えた都市、失われた文明、とかいうのが大好きなのです。しかし、ポート・ロイヤルで検索してみたら、どこぞのゲーム関係の記事ばかり引っかかってちょっと困ってしまった;)。 ところで、海賊と言えば、お船相手の強盗団みたいなものです。 粉う方なき犯罪者です(時代によっては、国家の保護も受けていたりしましたが、強盗に変わりはない)。 基本的に野蛮で、腕力にモノを言わせる荒くれ者、学はなく、その日暮らし、不潔な暮らし、掴まれば縛り首。 華麗でもなければ、ロマンもない。 その現実を、美しいオトコのロマンに変貌させたのは、やはり、ハワード・パイルの力が大きかったのではないかと思います。 彼は、海賊をカッコよくセクシーに描き過ぎた! あと、『置き去り』。 (↑ 彼の海賊絵、もっとカッコいいのがいくらでもあるんですが、横文字ダメな私には、うまく捜せない〜; 海賊関係以外ならそれなりに)。 ちなみに、ハワード・パイルは、字書きとしても素晴らしい実績を残しています(日本では、ジュブナイルとして訳されることが多いみたいですけど)。 100年遅く日本に生まれていたら、絵描き字書き両刀のコミケ壁大手間違いなし! 天は二物を、与える人には与えますね。 …………さて。 以上が、あこさんからお題をいただいた時点で、私が持っていた海賊に関する知識のほぼ全てです。 あとはせいぜい、キャプテン・ドレークやキャプテン・キッドについての上っ面だけの情報がアタマの隅にあったくらい。 『海賊』というのは、完全に私の管轄外の分野でした。 で、どうせほとんど知らないんだから、いっそ、 ■ パターン1 『海賊にさらわれてトルコの奴隷市場に売りに出された瞬ちゃんを大枚はたいて買ったトルコの大金持ち氷河もしくはトルコの皇子氷河の愛欲の日々(どこに読点をつければいいのかがわからない〜;)』 ■ パターン2 『見聞を広めるための旅行に出ていた ど貴族様の瞬ちゃんを乗せた豪華帆船を襲った海賊氷河が、我が物にした瞬ちゃんと過ごす愛欲の日々』 ──みたいな黄金パターンで逃げようかとも思いました。 実際、その方がよかったのかもしれない……と、話を書き終えた今でも真剣に思います。 もろに黄金パターンではありますが、パターンというものは、読み手に安心感を与えるという素晴らしい長所がありますからね〜。書き手も、読んでくださる方々との暗黙の了解でストーリーを進められますし。 だが、しかし。 人間というものは、知らないことがあると知りたくなるもので。 そして、色々調べたら、せっかく得た知識を使ってみたいと思うもので。 でも、その知識がまだ熟成されてないうちに話を書くと、その話は消化不良を起こすのがお約束。 今回の私は、もろに このお約束通りのことをしてしまったような気がします。 (この気持ちを抑えられるか否かで、恥の多い人生を過ごすことになるか否かが決まりますよね。半可通は恥の素; わかっちゃいるけど、やめられない。しくしく) はー……。 ファンタジーに逃げるのも安直かと思って、海賊についてマジメに調べてみたつもりだったのに、それで出てきた話が陳腐なSF(!)って、いったいどういうことざんしょ。 何か、結局、私って、陳腐なSFでも 絢爛豪華なオペラでも 山海塾風前衛舞踏でも、何でもいい人間なんですね、つくづく。 その舞台に、氷河と瞬ちゃんが主役として立っていてくれさえすれば。 二人がいてくれれば、その舞台が、幼稚園のお遊戯用舞台でも、格調もチケットも天井も高いウィーン国立歌劇場の舞台でも、提灯がずらり並んだ歌舞伎座の舞台でもOK。 あとは野となれ山となれ。二人のために世界はあるの♪ こんな調子で開き直った私が書いた海賊話です。内容は推して知るべし。 あこさん、ほんとにすみません〜; |