『天球儀』 「えっちなし、ギャグなしでお願いします」とのことでした。 リンさん、リクエストどうもありがとうございます! そして、大変お手間をとらせてしまい、本当に申し訳ありませんでした。 さてさて、今回のキリリクは、お題をくださったリンさんと幾度かメールのやりとりをする中で書き上げたものです。 そのやりとりを時系列に記してみますと。 『天球儀』というお題をいただく ↓ 「天球儀をよく知らないので、変な話になったらすみません」とキリリク受付のメールを返信。 きゃわ、ネタを考え始める。 ↓ 「瞬は地球儀より天球儀を好むのではないかと思う」というお返事をいただく ↓ 「そのご意見の理由が気になります」と返信。 きゃわ、ネタを思いつき、話を書き始める。 ↓ 瞬は地球儀より天球儀を好むとリンさんが思われた理由を教えていただく。 その解釈がとても素敵で、きゃわ、話を書き直したくなる。 ↓ リンさんの『瞬ちゃんは天球儀の方が好き説』を前振りページでご紹介してもいいかどうかを問い合わせ ↓ 転載OKのお返事をいただく ――という流れ。 結局、私は、最初に自分が思いついたネタで話を書き上げたのですが、リンさんが「瞬は地球儀より天球儀を好むのではないか」とお考えになった理由というのが、 「地球儀にも天球儀にも、実際には存在しない、人間の都合で引かれた『線』が描かれている(リンさんがお持ちの地球儀には国境線が引かれているそうです――きゃわ注)。地球儀のそれは大地を分かつものであり、天球儀のそれは星を結んで星座を形作るもの。原作で、宇宙から見た地球の写真に国境線が引かれていないことに感動していた瞬なら、『分かつ』線が引かれた地球儀よりも『結ぶ』線が引かれた天球儀が好きだろうと思ったのです」 ――というもの。 もー、呻ってしまいましたね。 瞬ちゃんなら、本当にそう考えそう、そう感じそう。 実に実に素晴らしい考察。これは勝ち負けの問題ではありませんけれど、正直 私は「負けた!」と思いました。 はい、そういうわけで。 私は、天球儀がいかなるものか全く知りませんでした(こういうタイプのものを見たことはありましたが)。 で、今回の話は、知らなかったが故の落とし穴に はまりまくって書いた話です。 知らないものは調べるしかありませんから、私は調べたのです。ネットで『天球儀』を検索してみた。 最初に引っかかったものは、当ページ最上段でリンクさせていただいたWikipediaのページ。そして、Wikiでは主に、私が見知っている球体状の天球儀ではなく金属のリングを組み合わせて作られているアーミラリ天球儀のことについて記述されていました。 “知らない”私は、素直に「これが本当の天球儀なんだ」と思い、その線でネタを考え、話を書き始めた。 結構な量を書き上げてから、そうして、私は上記リンさんからのメールを受け取った。 「私は私の見たことのある天球儀をイメージして話を書いてよかったんだー!」 と、叫びましたです。まじで。 でも、その時にはもう、私は半分以上話を書き終えていたのです。 私の書いていた話は、天球儀の形状を変えてしまうと成り立たないネタでした。 これはもう、いただいたお題に即していない話だとわかってはいたのですが、申し訳ないと思いつつ、私はそのまま突っ走ってしまいました。 ちょっと、かなり、悔しいです。 ところで、原作の国境線なき地球のシーン。 アニメでのあのシーンの割愛は単なる番組構成や時間の問題だったのか、あるいは 政治的配慮か何かがあったのかはわかりませんが(劇場版に人手をとられていただけ?)、私としては、瞬ちゃん絡みのエピソードが割愛されたのはとても残念です。結構重要なエピソードだと思うんですけどね。 これが、一輝兄さんでなく氷河とのエピソードだったなら、私は割と真剣にアニメスタッフに憤っていたと思います。 そういえば、全然関係ありませんが、ハーデス十二宮編・テーマソングであるところの まつざわゆみさんの『地球ぎ』。 あの歌詞で唐突に地球儀が出てくる流れが私には理解不能で。ずっとずっと「この流れでなぜ地球儀 !? 」と不思議でならなかった。というか、実は今でもよくわかっていません。 『TIME〜2036の選択〜』の2036に並ぶ星矢ソングの謎ですね。 今回の話のタイトル『星の界』は、もちろん文部省唱歌にして賛美歌でもあるあの曲(『ほしのよ』と読むのが正しいんですが、私は『ほしのかい』と読む方が好きです)。 本当に綺麗な歌ですよね。 この歌をイメージして書いたはずの話が、なぜこんな(ある意味、地に足のつきまくった)話になってしまったのか、自分で自分が理解できません。 リンさんには本当に申し訳なく思っています。 こんなに素敵なお題をいただき、あんなに素敵な『瞬ちゃんは天球儀の方が好き説』をお教えいただきながら、このていたらく。 本音を言えば、こんなふうに素敵な考察ができる方に氷瞬話を書いてほしい、それを読みたい! ――と、熱烈に思う私です。 リンさん、リクエスト、どうもありがとうございました! |