青い瞳の…〜(謎が謎を呼ぶ)1123の日編〜




11月も後半に入ると、世間の一般人たちは外出時にコートを着用し始める。
そんなものを必要としない聖闘士たちも、世間体を考えて右に倣うべきなのだろうかと思い悩む季節。
冬は、もうすぐそこまできていた。



さて、それでなくてもそんな季節感とは無縁な上、瞬が隣りにいてくれればいつも、頭も心も春真っ盛りな某氷雪聖闘士は、その日も起床するなりパソコンに向かった。
それは、既に彼の日課になっていた。
その日一日を平和に過ごせるかどうか。
すべては、インターネットの『今日は何の日』サイトにかかっているのだ。

毎日星占いで今日の運勢を気にする女子中学生のごとくに緊張しながら、氷河は今日も今日とて、今日が何の日なのかを調べ――そして、愕然とした。

今日は、11月23日。
世間一般的には勤労感謝の日。
そして、毎月23日は、ふみの日、府民の日、踏み切りの日。
しかし、今日は! 11月23日は! それだけの日ではなかったのである。

11月23日。
それは、超とんでもない日だった。








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