■ 龍の血 あとがき ■





さて、パターン研究も5回目になりました。

今回のパターン研究のテーマは、『パターンの 人物入れ替え』です。

今回、私は、なぜか紫龍をメインに持ってまいりました。
『紫龍→瞬』というのは、結構ありそうでなさそうなストーリー。
掲示板では、「初めて読むパターンです」との書き込みもいただきました。
確かに、この人物配置は、あまり見かけないパターンです。

ですが。
この話の氷河を一輝に置き換え、紫龍を氷河に置き換えてみたらどうでしょう。

一輝(この話では氷河)を慕う瞬に焦れて妬く氷河(この話では紫龍)。

それは、実にありきたり、氷瞬界に限らず、星矢同人界に身を置く方々なら、誰もが一度は読んだことのある、非常にありふれたストーリーでございます。
あんまりありふれていて、今では誰も書かないくらいのパターンかもしれません。

そのパターンも! 人物配置をちょこっと変えただけで、結構目新しい話にできてしまうわけなのです。

ここがパターンの面白いところ。
この話、キャラを入れ替えただけで、私はほとんどストーリーを考えていません。
『氷河氷河』と氷河を慕う瞬ちゃんに、紫龍が苛立つ(『兄さん兄さん』と一輝を慕う瞬ちゃんに、氷河が苛立つ)。
私が、何を考える必要があるでしょう。
なーんにも考える必要がありません。
これまで、いくらでも読んできたパターン。まさに、パターン中のパターンです。


また、氷河が、自分と瞬のえっちを、紫龍に見せるシーン。
これだって、いわゆる『お願い、氷河、見ないで……』のキャラ入れ替え。
黄金パターンのバリエーション。
(私自身も、以前、アナログで書いてます。一輝が自分とのむにゃむにゃを氷河に見せるヤツ)(フツーは見せられた方が怒って、攻めキャラに攻撃(?)を仕掛けるか、自分も受けキャラへの狼藉に及ぶ……かな?)


というわけで、さあ、いかがでしょう。
パターンの無限の可能性を感じていただけましたら幸いです(本気で言ってるのか、自分;;)。






◆◇◆ とりあえず、今回のパターンポイント ◆◇◆

人物配置がちょっと違うだけの、まさにパターンなストーリー
えっちな夢
『お願い、○○、見ないで』(とは言ってませんけど)
『気持ちいいんだろ』
『○れてほしかったら、○○と言ってみろ』


……くらいでしょうか、今回は。





◆◇◆ 今回の反省点 ◆◇◆

紫龍を動かせなかった……。
 これは、真剣に反省。
パターン追求のために、無理な話を作るのはよくないと、しみじみ思いました。

不自然なカップリング・キャラ配置も、かき手が納得し、萌えまくって描(書)いているのなら、勢いで! 読み手さんを話の中に引き込むこともできるでしょうが、かき手が迷ってるとろくな結果にならない。
紫龍は、私の中で、設定が固まりすぎているキャラでした。
結局、ラストを書き始める時点で、用意しておいたプロットを捨て、全面書き直し。
(ほんとは、切れた紫龍が瞬ちゃんに手を出す予定でした。完遂するか未遂にするかは決めてませんでしたが。で、氷河と紫龍のバトルね)

これは、パロディならではの限界、でしょうねぇ……。
オリジナルなら、自分内キャラ設定を変えればいいだけのことだもの。

最後は、いつものウチの紫龍に落ち着いてしまった……。
話としては破綻してますが(前振りの意味がなくなったので)、私自身はなぜか、この方が気分が落ち着く。

パロディというものの限界をしみじみ思い知りました。


これは、本当に! 猛省しています。
 

◆ でも、言い訳を言わせてもらうなら……。
私がこの話で書きたかったのは、『どーして瞬ちゃんが氷河を好きなのか』の一考察だったのです(氷河ファンにブッ殺されそうな話ですが……)

◆ でもって。
『この話は、“龍頭蛇尾”というパターンの一例です』
とでも書いておけば、
『おお、なんと見事な龍頭蛇尾!』
と褒めて(?)もらえるに違いないのに、私ってどーしてこう正直者なんだろう……。
しくしく;;

◆ おまけ。
王充については、こちらをどうぞ。






◆◇◆ 今回のおまけ その1 ◆◇◆

〜 氷河のプライド・紫龍のプライド 〜

ところで、皆様は、氷河と紫龍では、どちらの方がプライドが高いとお考えですか?
もちろん、この二人なら、自分のプライドを保つ拠りどころが、かなり違うとは思いますけども。

私が、氷河より紫龍の方がプライド高そ〜 と思ったのは、アニメ第18話のカリブ海大型タンカー上でした。
人質をとった敵さんが、青銅聖闘士たちに、『そこに這いつくばれ』と言った時、
紫龍は、
『這いつくばれだとっ !? おのれっ 』 と激昂し、
氷河は、
『こんなのどうにでもなる。ここはひとまず耐えろ』
と、紫龍をたしなめた。

つまり、氷河の方は、欧米的合理性の持ち主で、紫龍は、日本的な恥の文化を背負っているのね。

そういう次元でのプライドなら、私は、断然、紫龍の方が高いと思う。
(ここは、時間引き延ばしのために作られた感がなくもないアニメ・オリジナル部分ですから、これが氷河と紫龍の本質を突いていると言うことはできないと思います。でも、納得できる展開だったの)


そういうところを見ていると、氷河って、クールではないけど、ドライだな とは思う。
そして、身内絡みになった途端の、彼の精神的脆弱を思うと(ファンの方、すみません〜;; でも、私もファンですので!)、彼がこだわるのは、『人』なのだとも思うのです。
名誉とか、権力とか、建前、男の面目、男の沽券、そんなものじゃなく、『人』。

そういう男が恋をしたら。

とんでもないことになるわけです〜♪♪





◆◇◆ 今回のおまけ その2 ◆◇◆

〜 君は不幸になる〜♪ 〜

なんだか、一部の方々に、『腰がへなへなになった』だの、『どこのマニュアル本を読んだんだ』だのと、非難轟々の大受け(そうか〜??)でしたので、ちょっと、氷河のナンパ術について。


実は、これ、私の学生時代に流行ったナンパ(?)術なんです。
おそらく、私の学年、私の周囲だけで。

えーと、ですね。
学生時代、私と同じ語学のクラスに、とある男子学生がおりまして(仮にTくんとします)、噂によると、彼は、サークルか何かの飲み会で、とある女子学生にこれをやって、大爆笑されたらしい(つっても、爆笑したのは周囲にいたサークル仲間だったらしいですが。カノジョの反応がどうだったのかは、私は聞いておりませぬ)。
で、冗談めかしていたけれど、Tくんのその告白、実は、かなり本気だったらしいのです(すべて、噂で聞いたことですが)。

傷心のTくんは、ココロの傷を癒すため(周囲にからかわれたせいもあると思うのですが)、かなり本気だったその口説き文句を、自らギャグにし始めました。

私もやられました。
「○○(←私の本名)は、俺に教育心理学のノートを貸さないと不幸になる」
(噂を聞いていたので、哀れをもよおして貸してあげましたが、彼、結構、この噂で得してたような気がします……)

そして、これもまた、風の噂ですが、それ以後、
「君は、○○サークルに入らないと不幸になる」
が、Tくんの所属していたサークルの勧誘の決め文句として定着したとかしないとか。


何にしても。
あれがあんなに受けるのなら、古本屋さんで、10年くらい前のその手のハウツー本を買ってきて話のネタを探そうかな〜? なーんて思ってしまった私です。

ちなみに、大学卒業後、Tくんとは1度も会っていません。
今頃、どこでどうしているのやら。
幸せになっているといいのですが……。




【menu】