翌春、瞬は希望の大学に入学し、氷河は中学生になった。

氷河の方は、小学生でいた時よりも自由になる時間は減ったのだが、瞬の方が時間の融通がきくようになったので、二人の逢瀬は以前より頻繁になっている。

春になるまでの半年で氷河は一回り大きくなり、あっさりと瞬の背を追い越してくれた。
氷河がこれから成長期に入ることを考えると、この先彼はどれだけ大きくなるのかと、瞬は少し心配している。
身体の成長に伴い、氷河は性欲も強くなっていた。


氷河は、中学校に入学したばかりの頃の瞬とは、まるで違っていた。
それが民族の違いなのか個体差なのかは、瞬にはわからなかったし、わからなくていいとも思っていたが。



早熟な中学生は、最近、年上の恋人に『愛している』と囁くことを覚えたらしい。

真顔でそう囁く氷河が、自分より6歳も年下の中学生だとわかっていても、瞬は、胸がときめくのをとめられなくなってきている。







Fin.






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