またまたご無沙汰しておりました、パターン研究。 それでも、懲りずにいってみたいと思います。 えーと、まず最初にお断りしておきます。 実は、今回の話は、黒い畑用に書き始めた話ではありません。書きあげたあとも、表の畑に置くべきか黒い畑に置くべきかを、ちょっと悩みました。 そういう話ですから、エロ度はかなり低いです。えっちシーンはなるべく具体的にならないように書いていますし、パターンを意識して書いた話でもありません。 ただ、私にしては珍しく、瞬ちゃんの射精の描写がありまして(ま、それも読み流してると気付かない程度の描写なんですが)、それで、『これ、表の畑に置くのはマズいかな?』と不安になったわけです。 さほどドぎつい性描写があるわけではないといっても、書き慣れていないシーンのある話を公開する時、書き手は不安を覚えます。 (『キミは、これまで散々、ありえない話を公開してきたじゃないか!』などと思ってはいけませんのです。私はこれまで、いつも不安に苛まれながら、それでも勇気を振り絞って、その ありえない話を公開してきたんですから。いや、まじ、ほんと)(してみると、やおい書きに必要なのは、技術や表現力なんかより、まず第一に『勇気』ですね) うん。で、不安になった私は、用心のために、この話を黒い畑に置くことに決めました。 ──と、ここまでが前提です。 さて、私はこの話を、パターンを意識して書いたわけではありませんでした。 そのあたりのことを全く意識せずに書きあげて、でも黒い畑に置くからには、作品中に何らかのパターン部分を見つけ出し、もっともらしい考察(もどき)をつけなければなりません。 私は、パターン部分を探すために、書きあげた話を読み返しました。 そして、目的のものを見つけました。腐るほど。 ──もはや、(私の書く)やおい話は、パターンなしには成立し得ない。 その事実を思い知らされた、ある春の日の午後でありました……。 |
■ | 媚薬系の薬を使用 | |
■ | ナニかに汚された瞬ちゃんを、氷河がお清めえっち | |
■ | 汚される際 or 後の、『こんなことなら、もっと早くに……しておけばよかった』系のセリフ | |
■ | ありえないほど受け体質の瞬 | |
■ | ほもに寛大すぎる周囲の人間たち | |
■ | えっちはあくまで愛情のおまけ | |
意識して書かなくても、これだけあるんですよ〜; パターンの持つ力は圧倒的かつ脅威的です! |
反省も何も、黒い畑用に書き始めた話ではなかったので、とりあえずエロ度が希薄です。 黒い畑に置くことを決めてから、ちょっとだけ、やおいの掛け声(『あ』と『い』と『う』と『え』と『お』と『や』と『っ』と『……』と『!』を混ぜて作るもの)を追加しました。 しかし、この手のセリフは、書いててほんとに恥ずかしいですね〜。 性器に関しても、『男性器』と書くのは平気でも(滅多に書きませんが)、『あれ』だの『それ』だの『氷河自身』だのと書く方が恥ずかしい。 『蕾』だの『胸の飾り』だののやおい常套表現も、黄金パターンすぎて使うことに躊躇を覚えるし……(えっちシーンで笑われるのだけはイヤです、まじで。自分の書いたえっちシーンを読んで笑っていいのは、自分だけだ!)(とゆーか、自分だけであってほしいです、切実に)(最悪、笑う時には大爆笑してほしい。冷笑なんかされた日には、もう再起不能;)(あ、もちろんギャグは除きます) そーいや、『ヴァギナ』や『ペニス』等の言葉はラテン語なんだそうです。 こういう種類の単語を、自国の言葉ではなく他国の言語で表すというのは、もしかしたら最初は、露骨さや生々しさを出さないために始まった手法だったのかもしれませんね。 ここまで一般的になってしまうと、その効果も薄れ気味、はっきり日本語で『性器』と書く方がヤらしくない と、私なんかは思ってしまいますけども。 と、ここまで書いてから気付いたんですが。 違う、そうじゃない、私は何を考えているんだ! 私は、ヤらしい話、恥ずかしい話を書きたいんだってば! う〜っ; ……私の書く話のえっちシーンが、毎回ちっとも盛りあがらないのは、やっぱ、書き手のこういう姿勢がいかんのでしょーか。 くすん。 |
| パターンパターンと、これまで散々言い続け、おそらくこれからも言い続けていくであろう私なのですが、世の中には、天下万民に共通のパターンとは別のパターンもまた存在します。 たとえば、特定の書き手さん特有のパターン。 よく聞く話としては、ジャンルを変わるたびに、そのジャンルのキャラを使って、同じパターンの話だけを書く人、というのが存在するらしいですね。キャラが入れ替わるだけで、ストーリーはおんなじ作品。 こういう方は、『シチュエーション萌え』というのに分類されるのかしら。 そしてまた、『ジャンルの推移のパターン』というパターンもある。 (↑ 星矢ジャンル特有のパターンというような意味ではなく、ジャンルの勃興・隆盛・衰退に伴うパターンという意味です) ジャンルが生まれたての頃には、単発ギャグが多いでしょうし、カップリング形成時には、そのふたりがくっつくまでの経過をストーリーにしたものが多いでしょう。 自分内カップリングが固まってきたら、その二人がそういう関係だということはお約束になり、出会い系のストーリーは減る。 ジャンル爛熟期・衰退期には、遊女・花魁もの(男娼ネタに非ず)が出てくるというのは、もはや定説です。 で、最近の同人ジャンルでは、この推移がものすごく早いそうです。 星矢だったら、単発ギャグ全盛から花魁ものなんてのが出てくるまでに、4、5年はかかったと思うのですが、昨今のジャンルサイクルは半年程度? 最近、旬と言われている某錬金術師作品などは、昨年の冬コミがヤマ、早くも飽和状態、淘汰期に入ったと言われてます。アニメが始まったの、つい半年前ですよ! いくら何でも早すぎませんか! うん、まあ、で、それはそれとして。 星矢は割りと息の長いジャンルです。近年のハーデス編DVD化等のオフィシャルからの萌えエネルギー供給もあって、本編連載時・本放映時から10数年後の新規参入組・再燃組さんも、嬉しいことに、大勢いらっしゃいます。 で、新規参入組さんは、(多分)私が10数年前に星矢にハマった頃に書いたような話を書いていらっしゃるのではないかと、私は推察しています(あくまでも推察です)。 そして、同じように新規に星矢ファンになられた方々には、既に世界ができちゃってて、お約束ができちゃってて、お約束はお約束だから、その説明もない(チューリップ畑でいうなら、氷河と瞬がくっついてることの説明すらない)──というような話より、自分と同じ新規参入組さんのお書きになるお話の方が、楽しめるし、わかりやすいし、とっつきやすいと思うのです。 一つのジャンルを長くやってきた人間は、どこかで一人よがりな思い込みの罠にハマっている危険があるかもしれないので、時に基本に立ち返ることが必要なのかもしれない、と思った私でありました。 そして、星矢が、そんなことを考えなければならないジャンルだということが、実は、とても嬉しかったりするのです。 * あ、もちろん、上記文章には、いわゆる旬ジャンルというもののあり方を批判する意図はありません。私は、そういうものを批判できるほど事情に通じているわけではありませんし、元はと言えば星矢だって似たようなものだったんですから。 |
| 象を100頭欲情させることができるほど強力な催淫剤を飲まされていながら、瞬ちゃんのために自分の欲望を抑制しきってしまう氷河(それでいて、実際にコトに及んだ際には、おそらく、その情熱は並み以上)。 はっきり言いましょう。これは、そんじょそこらのドリーム小説なんか足元にも及ばないくらいのドリームです。 『受け体質の瞬』なんかより、ずっとずっと根の深い やおいファンタジー。 こういうオトコは、オンナの究極の夢です。 多分、信じて貫いても出会えないくらいの。 |
| プラシーボ効果(プラセボ効果とも言います)については、このあたりをどうぞ。 私も、「ナロンAは効く!」と思ってるから、効いてるのかもしれないです。 にしても。 お薬って、値段設定も、その効果に影響があるような気がしませんか? 安すぎると効かないような気がする。 高価な方が効くような気がする。 でも、「こんな薬が1万円〜!?」風の値段だと(払えないわけではないけど高い、程度の値段設定だと)、すごく胡散臭くて効かなさそう──と思う。 なのに、「うっ、この錠剤が1億円!?」だったら、効果絶大なんだろーなーと思う。 お薬の宣伝って、ほんと難しそうです。 |