それから、瞬は、氷河を避けるようになった。
そうなると、当然のことではあるが、瞬が氷河と一緒にいる時間は激減する。

瞬は、これまでは、言葉が通じないなりに、自分と氷河は仲がいいのだと思っていた。
だが、思い返してみると、それは瞬が一方的に氷河にまとわりついていただけのことで、氷河の方から瞬に近寄ってきてくれたことは、ただの一度もなかった。

今更ながらに、その事実に気付いて、瞬は泣きたい気分になってしまったのである。
すべては自分の一人相撲だったのだと思うと、ひどくみじめな気持ちになり、氷河の姿を見ることすら、瞬は苦痛になっていった。


氷河は、星矢といることが多くなっていた。





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