以上が、現時点までに発見されている『氷河物語』の写本のあらすじである。 多分に、結末が 竜頭蛇尾、尻切れトンボのきらいがあるが、これは、『氷河物語』に未発見部分が多いため。 そして、それ以上に『氷河物語』に続編があるからだと推測されている。 ナターシャ姫の出生の秘密、氷河と瞬の恋の顛末、瞬の兄と氷河の血を血で洗う争い等を物語の主軸とした『続 氷河物語』の存在が、11世紀に著わされた『栄花物語』『紫式部日記』『和泉式部日記』に言及されているのだ。 『続 氷河物語』は、原本、写本共、未だに発見されていない。 序文でも述べた通り、『氷河物語』は謎の多い作品である。 その謎の解明のためにも、『氷河物語』 及び 『続 氷河物語』全文の 一日も早い発見が待たれている。 Fin.
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