★ Jul.17@Cairns ★

■到着したケアンズ空港の午前5時半。寒い、流石南半球。今は乾期の冬なのだ。未だ日が昇らず、月が市内を照らしている。摂氏10度程度の外気、8時間前まで熱帯夜の国に居た体にはそぅ易々と慣れることは出来ないみたいでひたすら寒い。ここで第一のささやかにして重大な事件発生。

■早朝着のアーリーチェックインなのに此方の係員&ホテル側には伝わっていない様子で、チェックインに暫し手間取る。騒いでも仕方ない眠いし体温調節の旨く行かない体でボェボェと荷物を部屋へ。しかしここで寝ては折角の自由行動の一日、先ずは散歩と朝食だ。海岸沿いのエスプラネードをジョギングな人々と擦れ違いながらマダム達がお茶していたオブライエンズに席を決める。好きな具を選べるホットサンド+ポットの紅茶+フルーツヨーグルトの朝食セットで5.45A$也。

■徒歩にて(後から無謀なことだと気づく)市内をグルグルと。日差しはじりじりと凄いが日影に入ると寒いぐらい。海沿いの街だが潮風っぽくなく快適、涼風。乾期だからか湿気がない。トリニティ湾は遠浅で広大だけれども船の出入り出来る場所は限られている。遠浅のその泥の湾内にはシギ(?)に混じってペリカンが一羽、不思議な光景。

■バックパッカーの宿も多くある街中。その所為か裸足で歩く人多数見かける。南から(アフリカ?南米?)写ってきた人々が多く住む土地柄なので、コーヒーショップが多い。カフェラテやらエスプレッソだとか豆の量り売りしてる所もありチェーン店化されていないのんびりしたカフェってやつか。Coast Roast Coffeeにてカフェモカ(M)、4.20A$也。

■昼食はケアンズ・セントラルのフードコートでフィッシュ&チップス(6.60A$)。ビネーガーかけまくってやったぜ。夕食はBernacle Bill's Seafood Innでクイラムチャウダー+ロブスターのフリッター+バラマンディ(白身魚)のグリル+XXXX他で72.50A$也。ビールは良く冷えてて文句無し、味付けはどれも濃くなくて良い(但し例によって量が物凄い)。

■スーパーマーケットで日焼け止め・果物等購入の序でに投げ売りのCDを捕獲。"80's Hits Party"(9.77A$)、32曲入りなのに37分しか収録されていないクズCD。あたしが成仏させてやらなくてどうする、だ。

★ Jul.18@Cairns ★

■豪州と云えばグレートバリアリーフというぐらいの単純さで一日観光。

■船(ジェットフォイルというのか)で浮き桟橋へ。半潜水艦、ヘリ(@90A$)とシュノーケリングで珊瑚礁を色んな視点から見る。初めてやったシュノーケリングだけれど良く見えて楽しい。フィンの使い方のコツを覚えたら1キックでスィ〜と移動出来るんだろうな。外洋へ出る行き帰りの船から出産のためこの時期にこの海域に姿を見せるという鯨の親子連れを見ることが出来た。潮吹いたり尾鰭をザッパーンとやったりしている。

■途中で寄ったパパイヤやマンゴーが自生するフィッツロイ島の珊瑚で出来た海岸、素足で歩いたら痛くて参った。青竹踏みなんて目じゃないというか。お昼は茹で海老やラザニアなどをビュッフェ形式で。船、久しぶりに乗るので酔い止め飲んでみたら、成分に生姜が入っている薬だそう。

■海に出てても街を歩いていても汗が出ないのはいい。自分が爽やかな人間なのではないかという錯覚さえする。やっぱり冬、なのだな。

■夕食は待望のRed Ochre Grillへ。前菜=カンガルーのミートローフ+エミュウの燻製(マスタード添え)+サーモンとクリームチーズ+蛸のマリネ+トマトサルサソース。メインにまたもや登場のバラマンディのグリルにカンガルーのステーキ。デザートはナッツのアイスクリーム+パイナップルシャーベットのフルーツ添え。最も謎だったのはメインを食べ始めた頃に生野菜とボウル一杯のフライドポテトが出てきた事だ。何でこのタイミングに腹に溜る馬鈴薯なぞ出してくるのかっ。貧乏症なのでお腹はくちいがポテトもつまむ。吹出物が出そう。カンガルーはパサパサしてて、ステーキとは云うものの別に腹身ではなさそうな部位が出てきた。ヒレ肉(もしくは尻尾か)?マンゴーダイキリが美味でした。パンと一緒にオリーブオイルが出てきたのは良いが、何故か錦松梅そっくりなものも一緒に出てきた。パンに乗せるにはパサパサしてて乗っけられないし「め、飯くれ」と心の中で思った。他のレストランではでてこない謎の錦松梅ちっくなブツ、なんなのだ。豪州特産?じゃなければナニよぅ?

★ Jul.19@Cairns ★

■世界最長(7.5km/余談だが95年当時、建設費35億円を投じて設置されたスカイレール、自然保護のため資材は全てヘリ運搬をしたの根元から倒した樹木はたったの15本だそう。スゲェ)のゴンドラ、スカイレールでキュランダ高原へ。帰りはケアンズまで続いているキュランダ観光列車で。昇る途中、振り返るとトリニティ湾一帯に靄がかかっていて美しい。見下ろす熱帯雨林、と云うけれどジャングルといって考えるのとは違う様子で時たま鳥の鳴き声が聞こえる程度。猿とか動物の声は聞こえない。そう云えばここの土地、気がつくと結構な割合で樹木には寄生植物が付いている。この間、新宿御苑で物珍しく見ていたのが今、眼下に、いや街中だってそこら辺に沢山ある。思わず写真撮りまくってしまいたくなる。寄生植物マニアか、私は。ツアーの都合上、途中下車して熱帯雨林散策を出来ないのが残念。

Rainforestationにて:豪州特有種の動物園。コアラ・ウォンバット・クロコダイル等。昨日食べたカンガルーだっている。「何処の部分の肉だったかなぁ」等と悪趣味なことは勿論一瞬だって考えたりしないで、餌をやる。玉蜀黍やオートミールなどの配合飼料みたいだ。「あぁだから肉質がぱさぱさしてるのか」なんて思ったりしていないとも。蛇と記念写真、勿論ヘビ触りまくりで写る。コアラ?いちおー触ったけど夜行性だもん、腹ぼりぼり掻くぐらいでつまら〜ん。昨日も食べたお魚・バラマンディ、日本では希少種とのことだが、ここでも珍しいのか池に住まわせていた(という割にはレストランでは看板に絵を描いてるぐらいポピュラーな魚のようだが)。

■アボリジニ文化に触れるということで槍投げ・ダンス・伝統楽器ディジュリドゥ演奏等。ブーメラン体験投げをする。ちゃんと右利き/左利きのブーメランがある。マンガみたいに手元に戻ってくることなんてないね、多分。スポーツじゃなくて狩りの道具だもん。

キュランダの町:人口800人程度、ヒッピーな人々が集まってフリマを開いて暮らしてたのが元らしい。マンゴースムージー(3.60A$)、ヘーゼルナッツチョコクッキー(3.60A$)、お土産に格安で左利き用ブーメラン(15A$)を。作ってたアボリジニ系アーティスト(単なるおっさん)がその場でサインしてくれる。装飾用・実用のブーメランがあるので、ハンドクラフトものでもわざわざ「このブーメランはちゃんと手元に戻ってきます証明書」を付けて売っている店もある。買ったのは勿論、実用だ。

■ホテルに戻ってから今晩はレストランは止めて、スーパーに夕食を買い出しに(外国ってブランド店やら高級デパートよりなによりスーパーやコンビニへ見物&買い物するのがめちゃめちゃ楽しいっと思う。コンビニでも1時間は余裕で遊んでられるね、立ち読みなしで;-D)。春巻・ライスサラダ・スープ・苺・蜜柑・XXXX等。惣菜コーナーには何故かイマムバユルドゥ(トルコ料理)が山盛りになっている、当然、茄子料理も山盛り。流行っているのか?<トルコ料理。

■第二のささやかにして重大な事件発生。部屋の金庫、暗証番号間違えて開かなくなる。「I pushed wrong numbers,hahaha!!」と笑顔でフロントに行くと、おじさん従業員がダメじゃーんという顔。直ぐ開けてくれて良かったが、「私はホテル従業員の○○さんに鍵を開けてもらいました」という書類にサインさせられてとってもトホホな気分。明日はケアンズから待望のエアーズロックへ移動。午前9時のフライトなもんでチェックアウトが7:40。

★ Jul.20@AyersRock ★

■片腕のポールがホテルへ迎えに来る。日本語も達者でとても親切。チェックイン後、搭乗するまで待っててくれる現地係員なんて初めてかも知れない。空港内書籍売り場で立ち読み。オリンピックチームのヌード写真集やらおしゃれ系フォトマガジン、オーストラリアン・ヴォーグ等重くなりそうなものばかり欲しくなるがグッと我慢。

■ケアンズ国内線乗り場で噂に聞くエアーズロックの寒さに備えて七分袖T購入、その場で着込む。窓から見下ろす景色が海から山へそして何もない赤い土壌へと変わって行くのが面白い。ひとっこ一人居ない土地、整備されていない一本道、初めて見る景色かも。アリススプリングで給油しエアーズロックへ。

■着陸体制に入るとメイン観光地のエアーズロック(ウルル)が見えてくる。乗客達、だれもがざわざわしだして面白い。関係無いが豪州旅客機の乗務員、若い子使ってない。40代以上のベテランが殆どで成田から乗ってたカンタスの男性乗務員はシート番号が読めなくて老眼鏡を取り出してたし、エアーズロック行きのアンセットの女性乗務員も目元がかさ付いててシワシワ。『ジャッキー・ブラウン』か?(をぃ)

セイルズ・イン・ザ・デザートにチェックイン後、遅蒔きながら昼食を取る。運良くショッピングセンターから近いホテルでなにかと便利(と油断してると・・・)。夕刻からはシャンパン・サンセットと銘打ったミニ観光ツアーに参加。奇岩のオルガ岩群見学と、夕陽に照らされて刻一刻と色が変わっていくエアーズロック(ウルル)見物だ。夕陽を背に受けシャンパン飲み放題、うひひ。

オルガ岩群の谷間を40分ほど歩いたが、この岩群は鉄含有率36%だそうで想像以上にデカくて赤くて驚く。風紋というのか岩の削れ具合がなんとも年月を感じる良い塩梅になっている。一帯の植物も見たことない物が殆どで面白い。世界一硬い草とか毒々しい色の花だとか。風が強いし降水量も少ない気候の為だろう、低木草が殆ど。草木だけの写真集でも充分面白いだろうなぁ。もっとフィルム持ってくれば良かったと密やかに悔やむ。ここに来て急に蝿が沢山出てきた。乾期だから少ないというが、日本からしたら矢鱈と飛んでいる。そういや土産物店で被り物の虫除けネットを売ってたっけ。買っとけば良かったか?

■移動してエアーズロック(ウルル)へ(オルガとエアーズロックは直線で30km離れている)。岩の色が太陽を受けて変わるの面白いが、赤土と低木の地平線に消えて行く夕陽も美しい。月も出てきて何とも言えない気分になってくる。そして冷気がやってくる。今でも結構寒いが、翌朝は摂氏8度ぐらいだそう。明日は午前5時起床で日の出見物の後に遂にエアーズロック登山だ。登山開始は午前8時の予定。

■ホテル到着後、一応、リゾート地なので身だしなみを整えてから(笑)、夕食へ(エアーズロック・リゾート地域は、一日の収用人数が5000人の規模。この為かどこのレストランでも要予約になっている)。ゴージャスなビュッフェ形式で、シャンパンが残っているので飲み物のオーダーは無しにして水だけ貰う。隣に並んでいた外国人夫妻に負けじとデザートにケーキとプティングを採り敗北。。。しかし豪州、ご飯はどこもそつなく美味しいくて良いなぁ。チップの習慣がなくてドキドキしないで済むのも小心者のあたしには有り難いし。

■食後の散歩でコンビニみたいな店へ行き絵葉書等購入。帰りに見上げた夜空のあまりの星の多さにぼへぇ〜となり思わず立ち止まってしまったら、後ろから歩いてきた独逸人一家とぶつかってしまった。彼らと一緒にしばらく星を眺めて、就寝。

★ Jul.21@AyersRock→Cairns ★

■きちんと午前5時起床、クロワッサンサンドと珈琲取りながら昨日とは反対側から見るサンライズ・ツアー。 さささ寒い。気温が一桁度って忘れてた感覚だ。ボーっとしてる間に次々と色の変わって行くエアーズロック。思い出したようにパチリと写真撮影。エアーズロックの鉄分含有率は6%で、赤く錆びるには900年も経ないとならないそうだ。気が遠くなるというか自然って凄いなと単純に思う。

■8時ちょぃ前に登山開始で9時40分バス集合、2時間弱で戻って来いと!?最大傾斜46度らしい東京タワーより高い岩に昇るのに・・・。日本では登山そのものが禁止されそうななんにもない吹きっ曝しの巨大な岩を登る、鎖に掴まって登る、50歩進んでは休憩しつつ登る、着いたと思ったら頂上は遥か彼方・・・前後して登っていたご婦人と「ま、ここが私達的な頂上ってことで」と8〜9割登ったところで中止。集合時間を気にしつつ下山開始する。聞いたところによるとあと20分ぐらいで本当の頂上だったみたい。二度と登ることは無いだろうけれど、これもまた思い出。聞いたところによるとその弐、周囲に何もなさ過ぎる為、なんちゃって頂上とホント頂上との景観の差は無いに等しいとのこと(笑)。

■強風が予想されるので帽子や眼鏡の装着は止めれ!と云われていた登りだったが、下りは地面と顔面との距離が大きいので安全の為に眼鏡装着。うぉ〜デコボコ激しくしてるじゃないか!!と今更思う。見下ろす風景、殺風景な所為か高所・急斜度の恐怖は全く無く良い気持ち。早めに下山し始めたので、途中で水飲んだりカメラ構えるのも余裕余裕。気温が上昇し始めてから登りに来てる観光客に「遠いよ〜」なんて云ってみたり。

■参加者全員で登山後の筋肉ほぐしを兼ねて麓のアボリジニの書いた壁画見物。エアーズロックは周囲9.2km程の一枚岩で周囲の遊歩道コース使用で4時間程で回れるとか。旅程に余裕があればこちらにも挑戦してみたかったな。

■早朝からのみっちりスケジュール、なんとこれからケアンズに戻るのだ。一旦ホテルに戻りチェックアウトする。ん?夕食代込みの宿泊なのに100A$請求されたぞをぃ。それともなんだよ水だけで100A$もするのかよ〜と納得行かず日本語OKな人を見つけて再チェックしてもらう・・・やっぱり違ったか。危うく二重取りされるところであった。これがささやかにして重大な事件その3であった。

■そして聞いて驚け、支払いの事でなんやかやとしてるその時、私の横を小柄ながらも目を引く女の子が通った。ナタリー・ポートマンじゃん!つっても誰も気づいてないみたいだけど。思ったより小柄。のんびり休暇を楽しんでね、なんて偉そうに思うのだった(記憶に間違いがなければ彼女は9月から大学進学なはずだ)。

■ホテル出る直前に郵便局へ駆け込んで絵葉書出したりして(此処からのは着くのにエライ日数が掛かったようだ)、アリススプリング経由で再びケアンズへ。豪州では州を越える場合は生鮮食料品持ち込み禁止なので、搭乗開始までの時間で慌てて買ってた林檎を齧ったり、経由地で春巻き齧ったり。

■また同じホテルにチェックイン。エアーズロックへ行く時、「明後日戻ってくるからスーツケース、クロークで預かってて頂戴な」「オッケイだ」というやりとりをした。戻ってみるとスーツケースが出てこない(笑)。小一時間して漸く見つかって一安心、これもささやかにして重大な事件にカウントしようか。

■一息ついてから市内へ。お土産調達やら夕食やら。運悪く本日はケアンズ市民祭りらしく商店が殆ど臨時休業。当てにしてた店にことごとく振られる。観光客らしき老夫婦から「ケアンズ・セントラルでパンとミルクを売ってる店は開いてたか?」と訪ねられる。ご婦人、あたしだってスーパーでアイククリーム買いたかったんですよ(泣)なんつってな。こういう時にコンビニが溢れてる国から来た自分に気付くね。なんにも買えねぇーと内心叫んだり。仕方ないのでフードコート@ナイトマーケットでエスニック料理プレート(9.90A$)+ビール(4.20A$)を。CD屋覗こうとしたら此方も祝日扱で営業時間短縮也(がっくし)

★ Jul.22@Cairns→TYO ★

■朝食後、海岸を散歩。道路沿いにはゴミも落ちておらず、芝も美しく刈られている。そこらへんにいる鳥も人慣れしているのか、近寄っても飛び立たず。のんびり散歩には最適だなぁ。

■ケアンズ空港でBLUE PYRENEES ESTATE、マンゴーリキュール、カンガルージャーキー、エミュージャーキー、クロコダイルジャーキーなどなど土産物を買い込んで帰国。

■ナタリー・ポートマンはかわいかったなぁ(しみじみ)

★ リンク確認=2004.12.31 ★

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