バルト海:船上で迎えた夜明け

【7/29:日曜/ヘルシンキ→オスロ】
●此処はフィンランド、ヘルシンキ空港。10時間半のフライト。殺風景だな〜どこからどこまでが空港施設なのか分かりにくいなぁ〜森ばっかだな〜というのが第一印象。利用したのはフィンランド航空。音楽チャンネルの趣味が割と好みなのが良い。

●乗換のヘルシンキ空港、ヨーロッパに来たんだなぁと感じる。矢鱈格好良い男の子がいてニヤニヤしてみたりビール飲んだり(400ml≒350円)。記事では読んでいたけれどピンとこなかった「ケータイでペプシが買える」というのも実際に自販機を見て納得。ある番号にかける→ケータイ料金引落し口座に料金が加算っつー仕組みなのかな?隣国がロシアなフィンランド、トランジットでもロシア系な一行が結構多い。ソ連っぽい(なんか抽象的ですが)制服の一団、ネクタイに花の刺繍がしてあったりして素敵。そしてそんな制服を着てる人たちは素敵さ3割増。

●1時間半程のフライトでオスロ到着。最近建て替えられたばかりと云うオスロ空港は流石にきれい。誰が設計したか分からないがいいよ(後から思うと、今回の旅行で利用した空港の何処よりもいい感じでしたよ)。トランク待ちのベルトコンベアの近くにあった電光掲示板を利用したアートがいかす。欲しい(買えません>じぶん)。

●ホテル着が20時半過ぎ。起床からだと22時間ぐらい起動しっぱなし。あぁでも此処は緯度が高いよ、だからこんな時間でもまだ余裕で明るい。真の暗闇が訪れるのは23時を回ったぐらいだとか。ホテルはオスロ中心部を抜けたAskerという駅の近く。殺風景でどっかに行くって事も出来ないからとっとと寝る。

【7/30:月曜/オスロ
●朝食後、ホテルから徒歩10分程の駅方面へ散歩。この駅もオスロ空港のようにガラスと木を使ったデザイン。なにげなくしているとホームに出る。改札抜けなくてもいいんだね、ホームにタクシーやらバスが横付けしているのが不思議な光景に見える。でもこっちじゃそれが普通なんだね。ミゼットさんと擦れ違いつつホテルまで戻る。

●フログネル湾/ビュグドイ半島にある「バイキング船博物館」:バイキングと云ったらビッケですが、勿論そんなキャラいるはずもなく。バイキングは目指す土地に乗り込んで云って制圧→生活というパターンだそうで、そこは略奪だけの海賊との違いらしい。龍の飾りに目を奪われた。素朴と云うよりも荒いのだが魅力的、力を感じる。葉書購入(35Nkr)。近くには「ノルウェー民族博物館」「コンチキ号博物館」などがあってじっくり見てたらこの近所だけで一日過ごせそう。

●移動して「ホルメンコッレン・ジャンプ台」:まぁもうジャンプ台そのものは白馬で散々見てるし昇ってるので目新しく感じなかった。が、スキー博物館が併設されていたり、ジャンプ競技をバーチャル体験出来るライドがあったりしてそこそこ各国の観光客で賑わっていた。昨日から気になっていたんだが、ここらへんのアイスクリーム会社のキャラクターが怪しくて惚れ。すかさず激写。そして序でにアイスも食べる(寒いんじゃないのか>じぶん)。苺とラムレーズンで185Nkr。食後に甘さが残らないのが気に入った。

●またもやバスで「フログネル公園」G・ヴィーゲランというノルウェー国内では有名な彫刻家の作品だけを配置した広大な公園。公園の設計も自分でしたとか、完成までに40年かけたとかもうなんだか分からん。オスロ市お抱え彫刻家らしい。なんかムンクと同時代の人だったらしいけど、仲違いしたりしたんだって。

●オスロ大学側で昼食後、国立美術館ムンクの「叫び」みましたよ〜小さいんですね〜実物は。此処はカメラもビデオもフラッシュ撮影でさえOKな太っ腹美術館っす。でも兎に角、見学時間が短かったので(あ、今回の旅行はツアーっす、北欧はパックツアーが一番便利らしいよ)駆け足で見る、気に入ったのだけジッと見る。そんでそのあと40分ぐらいフリータイム。

●大学の側だからか、一番の繁華街だからか(カール・ヨハンス通り)、ちょっと良い古書店を発見。いい感じの雑誌やらなんやら。勿論ムンクの作品集も並んでいる。通り沿いの店をウィンドーショッピングして偶然地下鉄ストールティンゲ駅近くに郵便局を発見。急いで絵葉書を書き、投函しようとすると、なんかノルウェー語で良く分かりませんがどうやら番号札制で順番待ちらしい・・・って40番以上待てってのか切手一枚買うのに!?と諦めて退散。いやぁきっと切手買うだけの窓口もあったと思うんだけど、ね。結局葉書は投函出来ず。焦って書いたのになぁ。歩行者天国のカール・ヨハンス通りは賑わってるんでスリも多い所だって。そんで珈琲飲む時間は無いしぶらぶら待ち合わせの場所まで移動。

●ちょうど本屋とCD屋の前が待ち合わせポイントだったので両方をチェックしてみる。まずCD屋、ケースだけ置いてあって中身無しだけどスリーブは読み放題になってる。ノルウェー語で書いてあるので大体の事しか分からないのがなんとも残念。ちょっと見では試聴機は無く、入り口付近の楽譜コーナーが賑わってた。店頭お薦めは何故かDepeche mode。良いんだが(笑)。んで本屋、こちらは英語の書籍も結構扱ってる。そしてキノコが流行っている事が判明。あと少しするとキノコ狩りシーズンが始まるんだって!狩りてぇ〜!だから食用キノコ見分け方本とか綺麗なキノコを紹介してる本とか。荷物になるので買わなかったがしかしこれは今思うと買っておけば良かったっと後悔しきり。はぁー。

●ホテルに戻ったのはいいがまだ16時半。食事には時間があるのでまたもや駅方面へ出かける。RIMIと書いてあるスーパーへ入る。外国に行くと必ず入るスーパー、大好きだ。一先ず緑色の葡萄とビールにデンタルフロスを購入。小銭を出そうと試みるが失敗しレジのお姉さんに失笑される。「北欧にいるのね〜」と感じられたのが冷凍食品売り場。いきなりサーモン一匹とか鯖丸ごととかが凍っているんだもの。トナカイ肉はあったのかもしれないが見つけられず。その他は特に変わったものはなかったみたいで。小規模のスーパーだからかな。結構涼しいのでインスタントスープと買って帰ろうと思ったが、部屋にポットがないのを思い出し諦める。コーヒーも飲めやしねぇ。

●ちょっと疲れたので通りのベンチに腰掛けてビール飲む。人陰のまばらな商店街でビールってのもいいね。意味無くドキドキするさ。乳母車の親子が通り過ぎる。

●ノルウェーで目にして欲しいものはみんなかさばったり重かったり割れそうだったりするものでこんなに買い物大好きな私でさえ買うものが無い。セーター欲しく無いってのはあるが。あと聞いてはいたが物価高。手ごろな値段で得した気分は全く味わえず。ファッション製品全般は、はっきりいって日本の方がオシャレ度高い。よって購買意欲沸かず。ものすごいオシャレさんを殆ど見かけないので寂しい。靴もボテボテした良く云えばスポーツ系悪く云えばちょっと前の中学生並みの厚底スニーカーもしくはNIKE等の本気系サンダルかスニーカー。ハイヒールとか華奢なサンダル履いてる姿は無いです、石畳の所為かしら?とも思うけれど。

●横道にそれると新しめのビルを発見、これがショッピングセンターだった。何となく人も居てようやく此処が郊外の街なんだと実感出来た。いままでは地元の人を殆ど見かけなかったのでちょっと嬉しい。そしてここではなんと「コイン式日焼けマシーン」を発見。恐ろしいじゃないか、閉じ込められたら丸こげだぞ!と思っていたら利用者が現れたので急いで退散。きっと焦げてるぜ。ショッピングセンター内の本屋でもキノコ本発見&やたらにハリー・ポッターグッズがあってなんだかなぁどした(←読んで無いしさ)。あともう一つの謎、馬のシールが流行ってるみたい???

【7/31:火曜/オスロ→フロム→ヴォス】
●5:30起床。荷物も纏めて本日のメインはソグネ・フィヨルド観光。

●まずはオスロ中央駅へ向かう。列車の出発までに絵葉書の投函をしたい所で、切手貼ったはいいがポストがノルウェー語のみの表記でさっぱり分からない。赤いポストと黄色いポスト、どっちかが国内専用、もしくは速達専用とかの区別なんだろうが、「数字の大きい方へ入れろ」という現地ガイドのいい加減な指示(なんの役にも経たないことが結果判明。赤と黄色にはそれぞれ2つ、識別の数字が書いてあるんだが、数字の大小では区別出来なかったんだよ実際には!)と直感で赤のポストへ投函。届くのかもの凄い不安。因にその時運悪くポスト付近に人通りゼロでした。

●オスロ駅は巨大で、キオスク/コンビニ/バーガーキングの他に花屋やバーカウンターなど沢山あってでも清潔、好感が持てる駅だった。空港でも見かけたが日本じゃ既に下火(?)のキックボードを駅員や空港係員がガーッと構内移動手段にしててもの凄い正しいなぁと思った。そしてヨーロッパでは普通なのか、子供が自転車で駅構内を走り抜けている・・・親も続いています。なんだかよく分からんが迷惑っぽくないからいいのか。まぁその前に通路が広いので邪魔になりようがないのだろうが。

●8:11定刻に列車は出発、フロム鉄道乗換駅のミュールダールまで行きます。この列車の道中はかなり好き。空が低くて岩で草で羊で赤い屋根のお家だ。そんであと滝。途中、ノルウェーで一番標高が高い駅に停まる(と云っても1222mだけど)。そして着いたのがミュールダール。余程寒かったのかメモには一言「寒いです」と書いてある。コーヒー飲んで乗り継ぎのフロム鉄道がやって来るのを待つ。一杯15Nkr.。

●定刻よりちょっと遅れて来たフロム鉄道は完全な観光列車で見晴しが良いように窓が大きく取ってある。進行方向左側の窓際に座ると良い景色を長らく堪能出来る。なんとなく右側に座っちゃって「失敗した」と思ったんだけど、連結部分で立って観てれば人声も気にならずに良く見えるのでOK。あと正直に云えば、劇的に変わる風景では無いので途中からもの凄い感動とか美しいと思う気持ちは薄れて来る。目を凝らして見なくても良い気分で、のんびりと窓の外を見る感じで丁度良い。途中、シヨス(ヒョース)の滝で写真タイム停車あり。赤いドレスを着た女性が滝の途中に出て来て歌うんだけど、観光客のガヤガヤと滝の水音でなんだか分からん内に終了、再度出発ざます。

●終点フロム到着が14:45ぐらいかな。ここからフィヨルド観光クルーズっす。終点のグドヴァンゲンまで2時間程かかる。林檎を齧りながらのんびりしてたのは極最初だけ。一番上の4階デッキ(私は2階)からどっかのアホなおばさんがカモメにパン屑をやり始めた。手前ェそういうのはデッキ最後部でやりやがれ!カモメがギャーギャー頭の直ぐ上を飛んでうるせえんだよ!!と激怒。でも出航後10分ぐらいしてきたら寒くなって来たので抗議の声も出しません。ひたすら鴎と屑ばばぁの存在を無視してフィヨルドを見ます。見ますとも、っつーか岩肌と羊と滝ばっかりなんだよね。そんで私のイメージしてたクルーズと違う〜!もっと波が高かったり氷河が落ちて来たりするワイルド成分が入ってると思って行ったさ。それなのに違いすぎ。っつーかフィヨルドって「奥深い入り江」ってことなんだって知ってた?三陸とかのリアス式海岸と氷河見物をごっちゃにしたイメージだったのね、あたし。そりゃ波なんて立たないよねぇ。。。

●このクルーズ船は観光だけじゃなく地元の交通機関にもなっているみたい。途中で幾つか岸辺の町(というか村?)に立ち寄ります。ビニール袋下げた人が下船したり。人口3人の村とか。兎に角、風が強くて景色を堪能出来ないので残念。滝なんて見てたら凍えそう・・・高緯度の国は違うね。

●フィヨルド観光の終了して(後半は飽きてましたが)、グドヴァンゲンからバスで本日の宿泊地ヴォスへ移動。グドヴァンゲンの船着き場はフロムと比べると拍子抜けするぐらい殺風景な所。レストランやお土産屋さんもあることにはあるけど、大抵の観光客が船から即、バスに乗り換えちゃうのであっと云う間に人がいなくなってしまう。その点、フロムは賑やかでした。

ヴォス(Voss)の街は今朝まで居たAskerと違って町っぽい。教会を中心とした地域にホテルがあって駅の側、道沿いに並ぶ商店をひと通り見て回っても1時間ぐらいかな?ヴォス湖とかいう湖もあって、カヤックとかパラセーリングも出来る。バカンスシーズンということもあるだろうが、兎に角静か。地元の人の姿はポツリポツリと見かける程度で。散歩のついでにユーカリドロップ@15Nkr.。

●夏至から解禁になったザリガニが夕食のメニューにあった。が、「・・・美味しいものではない」との一言で食べすじまい。まぁ食べる所もそうそうないザリガニですから、美味かどうかよりも夏の到来を喜ぶお祭りの色が強い食べ物みたい。友達をちょっと呼んでザリガニ・パーティをするんだって!

●泊まったPark Hotelはエライ部屋が狭くて参った。観光シーズンしか営業してない感じ。あんなに寒かったのに部屋はけっこう暖かい。暖房は入ってないが。早起きで疲れたので直ぐに寝てしまう。なんかこの旅行の間、結構早起きしてるな、そういや、7時前に自然と目が醒めてしまって。時差のせい?老化?

【8/1:水曜/ヴォス→ベルゲン→ストックホルム】
●ホテル前のパン屋でお菓子2個、15Nkr.。店番のおじさんとは身ぶりだけで意思疎通。今日の午後にはまた貨幣が変わると思うと必死で小銭の消化にあたっているなぁ。あと葉書もだした、郵便局が開くのを待ち構えて。ヴォスは有名なジャズ・フェスティバルがある町みたいだけど開催後だったので良く分からず終い。

●バスでベルゲンへ。運転手がちょい可愛い顔だったので密やかに人気があったみた(私は寝てたので良く知りませんが/ぉ)。道中は例によって例のごとく、である。慣れて来たというか飽きてきたというか。いい自然環境であることは間違いないんだけれどね。

●そこからノルウェーの西端・ベルゲン。ここはハンザ同盟があったことで歴史的にも有名な街。ハンザ博物館見学&魚市場見学。魚市場ではキャビアやら茹で蟹やら生鮮食料品&観光客向けの土産屋が色々。ちょっとねぇ期待してたんだよね〜魚市場、私の目当てはスモーク・イールだったんだけどパック売りのしかなくて買わなかった。蟹ならいいやって思っては見たものの何も買わないのもなんなんでサーモンサンドを40Nkr.で、ネクタリン(大好き!)を1パック20Nkr.で。ネクタリンは激安じゃん?

●40分程のフリータイムには国立劇場へ行ってみるが改装中でがっくり。ハンザ博物館裏の通りにはアンティークショップが隣から隣に並んでいて外から見てるだけでも楽しそう。古くからの貿易港だからホントにゴタゴタと色々な国のモノで溢れてるよ。その後、作曲家グリーク(E. Grieg)の家へ。何を作った人だか分かりませんが、お家は良い所に立っていてこじんまりしてるけど良かったよ。フィヨルドを望む崖を刳り貫いた墓所が印象に残った。

●ベルゲン空港から一路、ストックホルム>へ。ベルゲン空港は小さい空港で特記事項なし。ノルウェー最後なので記念にアクアヴィットを購入、75Nkr.だったかな。酒ぐらいしか買うもんないぜ(ホントかよ)。19時半頃離陸、60分程で到着。

●なんかさ〜ここン所、「スウェーデン=デザイン王国」って感じじゃないですか、でも着いたら拍子抜けっすよ。アーランダ空港、フツーなのよフツー。矢張り改装してる分だけオスローの空港の方がビューティフルでした。殺風景というかなんというか。そして両替を、Skr.でっす。ユーロは未だなんだってさ。

●例によってバスで移動。ニ泊するホテルはまたもやストックホルム中心部から外れた所でどうも違う区or市にあるらしいSCANDIC JARVA KROG。ホテルが凄い、なんか高速道路のインターチェンジの側!ホテル隣接がガソリンスタンド!隣のビルがジャガーに生協!完全に郊外の工業地域さ、民家が見えない。高速を挟んだ森の向こう側に公園があるというが全く見えない。。。ビール飲んで寝る(21時ぐらい<早い!)

【8/2:木曜/ストックホルム
国立美術館市庁舎リッダルホルム教会王宮・大聖堂・ヴァーサ号博物館などに行くストックホルム一日観光。

ヴァーサ号博物館:1628年に処女航海に出てすぐにストックホルム湾内で沈んでしまった軍艦を展示している。引き上げられたのはなんと1960年代なのだ。思うに船体への装飾華美の重さに耐えきれずに沈んだんじゃないかなぁ。兎に角笑ってしまうぐらいに豪華。バラストタンクの容量をちゃんと考えないと駄目だにー。この近くには北方民族博物館とスカンセンがあるのでこの地区だけで一日遊べるです。

●その後、旧市街のあるリッダルホルメン島(Riddarholmen)へ渡って王宮/大聖堂などを見学する。雰囲気いいねぇ、流石に旧市街と呼ばれるだけある。王宮では衛兵の交代がひっそり行われていたりして。聖堂も教会も中には入らなかったけれどいい感じ。ヴランゲル宮殿の裏(?)のテラスでロングホルメン島方面をバックに写真を撮ったりもして町並みを見ているだけでも飽きない。しかし石畳は歩きにくい。ストックホルムは14の島からなってる街で、島萌えの私にはなかなかの場所だが、いざ住んでいると直ぐ前に見える地区(2丁目から3丁目ぐらいの感覚)に行く為にぐる〜と大回りしないといけないんだから不便な面もあるだろうね。

●ガムラスタンを抜けて駅で云えばスルッセン(Slussen)方面の高台から旧市街/ストックホルム中心部/スカンセンを一望にできる場所がある。狭い道だけど観光バスがキチキチに停まってる所。天気も良くて遠くまで見晴らせる。

●昼はガムラスタン駅(Gamla Stan)近くのトラットリア・ロマーナで。まぁ可もなく不可もなくってな感じですなー。食後に旧市街をプラプラ歩く。迷子になりそうで横道には入れない感じ?異様に狭い抜け道とかあるし恐&楽な探索気分盛り上がる地区。観光客向けだけでなく地元の若い子も買い物に来るような服屋があったりする。ようやくここでストックホルムの今どきの子たちを見たんだけど、何故〜かパンクス入ってた。流行ってるのか?まじで?あとは例によってこっちは寒いと思う陽気だかあっちにとっては束の間の夏なわけでタンクトップにヘソ出し&圧底サンダルな感じ。凄いオシャレさんっていないのね・・・。

●さてどこでも楽しみにしてる美術館。テキスタイル展示区画も興味深かったし、レトロフューチャーな家具の展示区画では雑誌に載ってるみたいな(笑)、可愛いインテリアがゴロゴロしてて好きな人には目眩がするでしょう。私でさえ「これ欲しい〜」ってなもの沢山あったさ。

●今日も今日とて夕方早くに観光終了してしまったのでツアーから離れてみることにした。ちょっとしたフリータイムだね。こういうのを活用しないと楽しくないじゃん。ガイドに市の中心地にある駅(T-Centralen)で他の数人と降ろしてもらう。駅が例によって巨大なのでまず切符売り場まで移動、帰りの電車発車時刻を確認してから一旦解散。(時刻表掲示板によると3番線からの発車ね、17:40発、と。)英語が出来ないので不安だと云うK氏も一緒に行動する事になる。こっちも英語には不自由なんですが・・・。

●1時間ちょっとしかないので時計を見ながら探検に出る事にした。まずスリも沢山いると云う噂の歩行者天国(Drottninggatan)を目指す。駅から5.6分でその通りにぶつかる。お腹が空いてるわけでもないのでアイスクリームの買い食いとか出来ない、が、日射しが強いのと人込みに緊張して咽乾いて来た。ビール飲みたい〜ビール飲みたい〜といいながらも左右をキョロキョロしながらぶらつく。旧市街とは様相の違う混雑さ。もっとガヤガヤしているというか並ぶお店もちょっといかがわしいと云うか面白い感じね。老若男女人種問わず沢山の人出ですよ、ボーッとしてると人にぶつかります。日本と一緒ね、こういうところは。途中でクララ教会へ立ち寄ってみた。ちょっとした公園の中にあって涼しい&静かなので休憩にはお薦めかもしれない。献金しなくても勿論OKだし椅子は沢山あるしね。通りすがりの人も結構来てました、お祈りしてないけどね。

●切符買って駅構内の売店でビールでも飲みますか!と早めに待ち合わせの中央駅まで戻る。券売機を探すが無いんだよーそれに何故か英語の表示も見当たらずビール飲むところの騒ぎじゃ無いつーかなんつーか。長距離の切符窓口しかないなんてのぅと思ってる内に残りの2人も到着。構内のインフォメーションセンターへ行くが順番待ちの列が出来ててとてもじゃ無いが発車時刻に間に合わなさそう&半泣き状態で、兎に角3番線ホームに行く事にした。

●で、着いたホームにはどうみても長距離列車が停まってて、行き先表示も違うでやんの。不安になるみんな。と、運良く通りかかった駅係員に聞く。「Marsta方面のUlriksdalへ行くには3番線だよね?」「違うよ、15番線だよ」「え"〜っ!?ぢぢゃあの掲示板は?」「んーあれはあてにするな。兎に角15番線だから」「きっ切符は?」「ホームに行けば分かる」と言い残して去って云った。分ったんだかなんだかとにかくダッシュで15番線だ!電車の時間まで10分強しかない!と猛烈ダッシュfrom3番線。そーりゃ遠いさ15番線ホームまで。半泣きになりながらホームに行くと駅員がブースに居て切符を売ってる。Ulriksdal駅(←発音出来ない(笑))まで指差し確認で切符購入。3個先の駅までで24Skr.、8Skr.切符を3枚綴りでくれる。ってことは1駅=8Skr.換算なの?良く分からんアバウトな感じ。で、どうにかみんな切符買ってホームにあがると30秒程で電車到着。ってヲィ!掲示板の時刻表とホームに貼ってある時刻表じゃ5分も差があるじゃん、40分じゃなくて35分じゃんダメじゃんギリギリセーフじゃんっつか電車時刻表通りで偉いじゃんでも焦りまくりじゃねぇか!ハァハァ。乗車後、どっと疲れる我々であった。

●とーこーろーがまだ続きがあった。15分ぐらいでUlriksdal駅で下車したはいいけど誰も駅からホテルまでの道を知らなかった(爆)。地図見りゃいいじゃーんと思うでしょ?チッチッチ甘い。ここはストックホルムの隣の市です、日本から持って云ったガイドブックには載ってませーん&今日こんな形でフリータイム取れると思って無かったのでホテルで現地情報集めるってこともしてませんでしたー。ヲホホ。そぅそしてここは郊外の駅、電車がいっちゃったらサーッと人気が無くなり道を聞こうにも人間が居ませんそして勿論駅前に周辺地図なんて便利なものもありません。がっでーむ!と、そこへ運良く通りかかったMTB通勤(?)の男性。へるぷあす!ホテルドコカシッテル?「おーいぇーす知ってまーすこの森の小道を抜けていくと着きます」・・・森の小道?もの凄い不安。これがまだ日が沈んで無い時間帯だからいいけど暗かったら絶対行かないようなルートを教えてくれた。またもや半泣き。でも信じるよサンキュウ!

●この道、1人でだったら選んで無いよねとか善いキノコが生えそうだとかいいなが3分程歩くと、おやおや。今朝散歩に来た道とぶつかるじゃないですか、一安心。そこから更に5分程で無事にホテル到着。全員、ほっと安堵の表情。フリータイムのたった数時間だったけれどかなりドキドキしちゃったよ。でも面白かった!部屋に戻って速効ビール飲んだのは云うまでも無い。

【8/3:金曜/ストックホルムその2】
●ツアー中、唯一のまとまったフリータイム。大部分の人がオプショナルでドロットニングホルム宮殿へ出かけるという中、ここはと張り切って出かける。「早起きですね〜」とか云われながらも出発。

●前日にスカンセン行きを決めた。ホテルからだと電車でT-Centralenへ出てバスに乗り継ぐのが極普通の行き方なんだけど、フロントで別の行き方を教えて貰った。目の前の道路から503か509系統の市バスで地下鉄のBergshamra駅〜Gamla Stan駅〜徒歩〜水上バス〜スカンセンのあるDjurgarden島というルートだ。市バスと地下鉄は1時間以内であれば乗り換え自由なのだ。同区間内なら同一料金で移動し放題って訳ね。

●8時にホテルを出てバス停へ。他に待ってる人がいないので物凄い不安になったが10分程待つとほど時刻表通りで目当てのバスが来た。前乗り&前払いと聞いていたのだが小銭がないので5000Skr.札を出すと運転手が「うーん・・・いいから座って」と手振りをするので一番前のシートに座る。殆ど子供状態だ。なにせ乗車時間も分からずのってるので不安なんだけど10分ぐらい走ったら運転手さんがこっちを見て「ココ!ココ!」と云う。乗る時に「Bergshamra駅まで行く?」って聞いたから教えてくれたのだね、慌てて降りる。っつーかバス賃支払ってませんがいいんでしょうか?アバウトだなーとか追い掛けて来ない内に素早く立ち去ろうとか悪な考えを持ったりする。

●よく分からんがバス代浮いた!と云いながらバス停から直ぐの地下鉄駅へ向かう。人陰まばらな改札口に行き、Gamla Stan駅まで出てスカンセンまで行くですと云うと駅員さんが「ん?スカンセン行くの?そんならツーリスト・カード買いなよ!駅前のお店で売ってるから!」という。いきなりの助言に戸惑いながらも素直に地上へ戻り駅前のコンビニ風商店へ入る。「ツーリスト・カードありますか?」「・・・・・機械壊れてるのよ」「そーですかー」ということで、なんか機械壊れてるってウソ臭ぇと思いつつもすごすご引き返す。あうー駅員さんー機械壊れてるってーっておい、10分前に居た駅員と違う顔じゃん交代してるじゃん「・・・Gamla Stan駅までください」(24Skr.)。出だしからなんとなく危うい感じですがダイジョブなのか?で、ツーリスト・カードは一日パス券で市バス/地下鉄/鉄道/博物館/観光スポットが乗り放題&見たい邦題になる。先程の駅員さんはスカンセンに行くというので(ここもカードで入れる)薦めてくれた訳だが、良く考えると半日しか時間がなく色々回れないので買わなくて正解だったです。一日自由になれば買った方がいいんじゃないかな。

●気を取り直して地下鉄で6つ先のGamla Stan駅へ。途中の駅もそうだったけど地下鉄の各駅は各々内装が凝ってて面白い。構内も綺麗だし電車発着状況も分かりやすく掲示されている。15分程で到着。Gamla Stan地上へ出る。

●フロントにもらった地図を頼りに朝(9時前)のガムラスタンをぽてぽて歩いて行くが、目指す方面に水上バスらしきものがナッシング。その上、誰も歩いていやしねぇ。聞くに聞けない状況で20分ぐらい水際を歩いてしまってようやく捕まえたカップルにスカンセン行くんだけど・・・と切り出すと「歩くの?」と返される。そうなんですよ水上バス乗り場はもと来た方角に戻るんだって。いやん。どこにあったのよ水上バス乗り場。この時点で異様な疲れに襲われてしまった。が挫けずに戻るとさっきまでなかった人だかりがあるじゃないのよ(ガビーン)

【8/3:金曜/ストックホルムその3】
●長いので分けてみたです(笑)

●迷子の間に人が集まっていた船着き場に一安心。いざ水上バスに乗り込む乗船料金を払おうと札を出すとキップ売りのお兄ちゃんが困った顔。そうですよ、バスの運転手さんと一緒でまだ釣り銭の用意が整ってないんだね、わはは。というわけで本日2回目の無料でして。

●あっと云う間(10分ぐらい)でスカンセン側(Djurgarden島)に到着。昨日来たヴァーサ号博物館もここから徒歩圏内。チケット売り場に行くとここでもお兄さんが「・・・まだ開いてないよ?いい?」とおっしゃる。ガイドには9時オープンと書いてあったがそれは付属動物園などの施設オープン時間で、スカンセンそのものは10時〜なのだった。こんな人気のないところでぼけっとしててもしょうがないので「オッケイだ」と入る。入場料60Skr.に地図5Skr.を支払う。30万平米の敷地らしく隅々までじっくりみたら一日十分かかりそうだけれど、ホテルには午後3時までに戻らなければならないのでそうゆっくりもしていられない。動物をブラブラ見つつ(バッファローとかトナカイとか熊とか北っぽい種類が多い)移動。反対側の出口(こっちが正面入り口だった)まで3時間弱かけて見学。各年代毎の衣装を来たスカンセン従業員達も10時を過ぎて漸く準備が整ったらしく一緒に写真を撮ったりしただすが、途中で入ったお土産屋さん(絵葉書購入)で「そのスニーカー初めて見たわ!」と云われた時はちょっとどきどきした(例によってタビックスだぜ)。こっちだってあなたのその衣装初めて見たですよ〜ってね。パンや陶器、木製品などの売店も古い家屋を利用した店内となっているので覗いてみるのもいいでしょう、但し屋内は電灯がなくて暗いので足下要注意っす。

●時間に余裕もないので見切れなかったけどスカンセンを後にする。お昼近くになってきた所為か人出も多くなりようやくここが観光スポットだと分った塩梅で。で再び水上バスで旧市街へ移動(20Skr./今度はちゃんと支払ったよ)。ガムラスタンも朝とは大違いの沢山の人出。

●昼食は何処かの路地のケバブ屋。何食べるか?って考えたんだけれどピザとかハンバーガーは嫌だし中華というのもなんだかと云う時に偶然入った店なので店名も場所も不明。最初は空いてたが少しすると満席になったが家族経営で20人入れば一杯の店内。魚とケバブのランチプレート(飲み物つき)で133Skr.。お腹いっぱいに。

●食後はブラブラとDrottninggatan通りを抜けて(このところスリ被害多発と聞いてたので用心しぃしぃ)セルゲル広場(Sergels Torg)まで歩く。結構な人込みなので両脇の店もチラチラ見る程度。FACEの路面店があったけど客は入ってなかったよ(笑)。

【8/4:土曜/シリヤライン→ヘルシンキ→成田】
●昨日午後にSCANDIC JARVA KROGを出てバッタハムン港からシリヤラインに乗り込んだ。船旅といえばサークル合宿で大島行った以来だよ、いやあれば雑魚寝の世界だったから一泊と謂えどもちゃんとした「船旅」は初めて。バルト海を行くので15時間の航路は非常に静かで、部屋も狭いけど機能的に作ってあるし防音もばっちりだ。夕食でスモーガスボードも堪能出来たし文句無い。北欧名物料理はおおかた食べられたと思う(心残りはスモーク・イールがメニューになかったことだなぁ)。船内は巨大ビルで、免税店まである。ここを始め船内の店は何処も大抵混んでる。そうなのよ、逃げ場がない15時間だから散歩がてら店をウロウロする人が多いんだね。私も食事前にウロウロ、食後にウロウロしましたとも。

●夜中が最高潮になるというショーはパスして、今朝は早起きしたよ〜4時起床。そんな時間からなにしえたかというと4:15〜5:30ぐらいまで展望デッキで日の出を見てたですね。物凄い風で飛ばされそうになったり飛ばされている人を見たりしつつパチリと写真撮って。ちらほらとで出ている人たちとともに静かに夜明けを迎えて良い気分。6時ぐらいになるとだんだんと海峡の小さな家々が見えてきて写真集をゆっくり捲っているような感覚になてくる。シリヤラインは1回は乗ってみるといいと思う。

●着いたらヘルシンキ、午後には帰国便搭乗なので半日観光。シベリウス公園、元老院広場、ウスペンスキ寺院、郵便博物館などへ。一番良かったのはテンペリアウキオ教会。岩盤を掘り下げて作られた半地下の教会は、採光も美しくて厳かであるんだけど同時にゆったりくつろげる雰囲気もある。信心深くなくても祈りの場に相応しい雰囲気を十分感じられる教会だった。

●買い物好きのあたしとしてはどうも今回の旅、欲しいものは全て持ち運びに不便なものばかりが目について殆ど買ってないのよね。買ったのは写真変わりの絵葉書ばかり。なのでヘルシンキでのマリメッコは期待してたわよ〜思いきり。運悪くバーゲンシーズンだった所為か品揃えがイマイチでかなりがっくり来た。凄くシンプルなのか物凄い配色のものかの振り幅が大きいのと、価格が思ったより高い。この材質の、この縫製に、この値段はないでしょう、と。さんざん見たけど結局買わず消化不良のまま撤退。なにせ自由時間が限られててじっくり見て回れないのも痛かったしなぁ。むにゃむにゃ。自分へのお土産は空港内でムーミンマグカップを買いました。

●といったところで北欧の旅は終了っす。添乗員さん付きのツアーは便利だけど、自力で行ったところがやっぱり印象に残るなぁ<ストックホルム。フィンランドは殆ど見てないと謂っても過言ではないので次に北欧に行く機会があるとすればフィンランドと、行ってないデンマークに行きたいな。ではこれにて終了っす、最後は端折っちゃったけど;-)


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