【カザド】 | Khazad | |
ドワーフのこと。 彼らの言葉では「カザド」、エルフと人間からの呼び名が「ドワーフ」であるらしい。 |
【カザド・ドゥム】 | Khazad-dum | 地名 | |
元は自然の洞窟で、ドワーフの7人の父祖の一人、ドゥリンに見つけられ掘り進められ、ドワーフの住処となった。 貴重な資源であるミスリル銀の鉱脈がある。 劇場版では語られなかったが、ビルボがフロドに贈ったミスリル製の鎖かたびらは、ガンダルフいわく 「ホビット庄と、ホビット庄にあるすべての物をあわせたのと同じ価値がある」。 カザド=ドゥムは第2紀に「モリア」と改名されるが、これは「黒い坑」という意味。 ドワーフが深く掘りすぎたため、墓に入れられていたバルログを目覚めさせてしまい、 ドワーフは皆、殺されるか、モリアから逃げ出した。 旅の仲間がモリアに入ったときは、オークやトロルの住処となっていた。 |
【風見が丘】 | Weather Hills | 地名 | 『仲間・上』、『仲間・下』、『帰還・下』、『シル下』 |
ブリー村とトロルの森の間にある丘。 エリアドール地方の風見連山の最南端に位置する。 丘の頂上には、かつて使われた見張り塔だったものが残骸として残っており、 フロドが黒の乗り手(ナズグル)に襲われ、負傷したのがココ。 原作では「風見が丘」だが、劇場版では「アモン・スール」と呼ぶのが一般的なようだ (*「風見が丘」は一般的にブリー村での呼び方であるらしい)。 |
【風見連山】 | 地名 | |
エリアドール地方にある丘陵地帯の名称。 南端には風見が丘がある。 |
【カムール】 | キャラクター | |
2番目の地位にあるナズグル。 「東方の影」、「黒い東夷」とも呼ばれる。 第3紀2915年にはドル=グルドゥアを再占領し、そこに居座った。 |
【カラス・ガラゾン】 | Caras Galadhon | 地名 | 『仲間・下』、『塔・上』 |
「木々の都」の意。 ロスロリアンの中央にある、エルフの王国の都。 マルローン樹の城壁に囲まれている。 エルフはロリアンでは樹上に家(台?)を作って住んでおり、この家は「タラン」という。 劇場版では特に言及されず、また、ロスロリアン内の多くのシーンがカットされていて、原作ファンをがっかりさせたが、 SEEではタランの上で過ごすシーンや、ハルディア達が一行をカラス・ガラゾンに案内するシーンが追加されている。 |
【カラズラス】 | 地名 | 『仲間・下』、『塔・上』 |
シンダール語で、「赤い角」の意。 モリアの上にそびえる、一体の峰の中で最高峰の峰。 旅の仲間たちは、当初カラズラスを越えて行こうとしたが、カラズラスの自然の猛威に撤退せざるをえなくなり、 止むをえずモリアを通るルートを選択した。 劇場版では、このシーンでサルマンが魔法を使い、旅に仲間を妨害した。 |
【ガラズリム】 | Galadhrim | |
「森の住人」の意。 ロスロリアンに住むエルフ達のこと。 ガラズリムの王国は第2紀の1000年〜2000年に築かれた。 はじめアムロディルが治め、次にその息子のアムロス、 それからケレボルンと王妃ガラドリエルが支配するようになった。 ロスロリアンの森の中、マルローン樹という中つ国でもっとも高く美しい樹の枝の間に、 「タラン」という台を作り、その上で生活している。 |
【ガラドリエル】 | Galadriel | キャラクター/エルフ | 『仲間・下』、『塔・上』、『塔・下、『帰還・上』、『帰還・下』、『シル・上』 |
ロスロリアンを治める女王で、エルフの3つの指輪のひとつ、水の指輪「ネンヤ」の所有者。ケレボルンの妻。 劇場版では、ロリアンに入ってから、「この森に魔女がいる」と言われたり、指輪の誘惑に打ち勝つシーンの描写などから、 かなりウサン臭い人物という印象を与えられたが、実際はそんな人物ではない。 『指輪物語』の時代では、中つ国に住むエルフの中でも、もっとも高貴で強力な存在であった。 「ガラドリエル」とはクェンヤ語形であり、テレリ語形では「アルターリエル(Altariel)」、「アラターリエル(Alatariel)」という (「輝く花冠をいただく乙女」の意)。 また、父親につけられた名は「ネアウェン(Nerwen)」といい、こちらの名からは孫娘アルウェンとの繋がりが感じられる。 これら以外にも、「ノルドールの姫君」、「黄金の森の奥方」、「白の淑女」等と呼ばれる。 ヴァラールに反抗したノルドール族の指導者の一人。 |
【カルヒァロス】 | Carcharoth | キャラクター/狼 | 『仲間・上』、『シル・上』 |
シルマリルを握っていたベレンの手を食いちぎった、アングバンドの巨大な狼。 単純に「狼」とも呼ばれる。 |
カルン・ドゥーム | 地名 | 『仲間・上』 |
アングマールの中心となっている要塞都市。 |
【カレナルゾン】 | 地名 | 『塔・下』、『シル・下』 |
ローハンが、ロヒリムに譲られる前の名前。 |
【カレハンド】 | 地名 | 『帰還・上』 |
ゴンドールの6番目の信号塔。 エレド・ニムライスにある。 |
【ガンダルフ】 | Gandalf | キャラクター/イスタリ | 『指輪』に頻出 | |
イスタリ(魔法使い団)の一人。 エルフの3つの指輪のひとつ、火の指輪の所有者。 指輪は、前所有者のキアダンから譲られたもの。 人間の老人の姿をしているが、人間ではない。 イスタリは、中つ国に遣わされた精霊であり、人間の老人の形を取っているに過ぎない。 「ガンダルフ」とは北方における彼の呼び名で、他にも以下のような呼び名がある。 エルフ・・・・・・「ミスランディア(Mithrandir=灰色の放浪者、灰色の使者、灰色の巡礼)」 南方・・・・・・「インカーヌス(Incanus)」 不死の国・・・・・・「オローリン(Olorin)」 ドワーフ・・・・・・「サルクーン(Tharkun=杖の男)」 ローハン・・・・・・「グレイへイム(Greyhame=灰色マント)」 蛇の舌・・・・・・「ラーススペル(Lathspell=悪い知らせ)」 |
【き】
【キアダン】(Cirdan) | キャラクター/エルフ | 『仲間・下』、『帰還・下』、『シル・上』、『シル・下』 |
灰色港を治めるエルフ。 エルフの3つの指輪のひとつ、火の指輪「ナルヤ」の最初の所有者で、後に、中つ国にやってきたガンダルフに指輪を託した。 |
【木の髭】 | Treebeard | キャラクター/エント | |
【ギムリ】 | Gimuli | キャラクター/ドワーフ | 『指輪』に頻出 |
指輪の仲間の一人で、ドワーフ。 ドゥリンの家系でグローインの息子。 グローインは『ホビットの冒険』でビルボと旅したドワーフの一人。 裂け谷の御前会議には親子で出席していたはず。 吹き替え版ではエルロンドの「グローインの子、ギムリよ」というセリフがあるが、字幕ではただ「ギムリよ」となっていた。 はじめは、エルフに対して疑念を持っていたが、ロリアンでガラドリエルの美しさと優しさに打たれ、 エルフの友と呼ばれるようになる。 レゴラスとも、ロリアンで急速に仲良くなったようだ。 後に、ガラドリエルを追って西方に旅立った。 原作(邦訳)ではデス・マス調で話す、仲間内でもっとも紳士的なキャラクターだが、 劇場版では粗野なイメージに貶められてしまった。 |
【キリオン】 | キャラクター/人間 | 『塔・下』、『帰還・下』 |
カレナルゾンをロヒリムに譲り渡した、ゴンドールの第12代執政。 |
【キリス・ウンゴル】 | Cirth Ungol | 地名 | 『塔・下』、『帰還・下』 |
シンダリン語で、「クモの裂け目」の意。 ミナス・モルグルの上を通り、エッフェル・ドゥ−アスを越える、古代の細く曲がりくねった道。 途中で、シェロブの住処を通る。 |
【霧降り山脈】 | Misty Mountain | 地名 | |
中つ国を南北に走る、全長1600キロになる大山脈。 アンドゥイン上流域からアイゼン峡谷に至る。 本道、赤角山、モリアの3箇所が、この山を横断する通り道となっている。 シンダリン語で「ヒサエグリア(Hithaeglir=霧に包まれた峰の連なり、霧の山脈)」というように、 雪と霧を頂いている。 オークや大鷲、ドワーフのモリアなど、様々なものが住む。 |
【ギル=ガラド】 | Gil-Galad | キャラクター/エルフ | 『仲間・上』、『仲間・下』、『帰還・下』、『シル・上』、『シル・下』 |
元は「エレイニオン(Ereinion=王達の子孫)」という名で、「ギル=ガラド」は後から付いた通り名。 シンダール語で「輝きの星」を意味する。 中つ国における、ノルドール族の最後の上級王だった。 人間とエルフの最後の同盟をエレンディルと共に指揮したが、ダゴルラドでサウロンに挑んで討ち死にした。 このシーン、劇場版ではなぜか、人間側はイシルドゥアとエレンディル、 エルフ側はエルロンドしか登場しない。 |
【ギルドール】 | キャラクター/エルフ | ||
エルフ。 ドルソニオンにおけるバラヒアの仲間12人の一人。 |
【く】
【蜘蛛】 | キャラクター | |
【グラムドリング】 | アイテム | |
ガンダルフが持っている剣の銘。 もとはゴンドリンの王、トゥアゴンが所有していた。 ゴンドリンがモルゴスに陥落されてから行方が分からなくなっていたが、 第3紀にガンダルフが見出された後は、指輪戦争の間、ガンダルフが携えていた。 |
【クリバイン】 | Crebain | |
指輪所持者を探すために、中つ国のいたるところを飛び回っていた大きなカラスで、サウロンの手先。 「クリバイン」はエルフ語。 劇場版ではレゴラスがクリバインに気が付き、「クリバインだ!」と叫んだが、 原作ではアラゴルンの役だった。 |
【グリマ】 | キャラクター/人間 | 『塔・上』、『帰還、上』、『帰還・下』 |
グリマ・ウォームタング、「蛇の舌」とも訳される。 セオデン王に助言を与える男だが、実はサルマンに遣わされたスパイ。 オルサンクが陥落した後、サルマンと共に逃げるが、最期はサルマンを刺殺するが、 グリマ自身はホビットの矢に貫かれ、死亡する。 |
【グローイン】 | キャラクター/ドワーフ | 『仲間・下』、『塔・上』、『帰還・上』、『帰還・下』 |
ギムリの父。 『ホビットの冒険』で、ビルボと旅をしたトリン・オーケンシールドの仲間のドワーフ。 原作では裂け谷でギムリより先に登場し、フロドとの会話シーンなどもあり、御前会議にも参加していた。 PJ版でも、劇中でそれと分かるシーンはないが、ギムリの側にいる人物がグローインと思われる。 エルロンドのセリフには「〜グローインの息子、ギムリよ」とあるが、字幕版ではただ「ギムリよ」となっていた。 吹き替えではもちろん「グローインの息子」と言っている。 |
【黒の乗り手】 | Black Riders | キャラクター | |
ナズグルのこと(詳しくは【ナズグル】参照)。 黒い馬に乗っていることから、こう名付けられた。 瀬田貞二氏の翻訳では「黒の乗り手」という訳語があてられたが、 劇場版のガイドものでは「黒い騎手」「ブラックライダー」と紹介されているものもある。 ちなみに、劇場で配られている『オフィシャルガイドブック』ではスペルミスされていて、 「Black」が「Brack」になっている。 |
【グロールフィンデル】 | Glorfindel | キャラクター | 『仲間・上』、『仲間・下』、『帰還・下』、『シル・上』 |
裂け谷に身を寄せる、高貴なエルフの男性。 原作では、風見が丘でナズグルに襲撃された後から、裂け谷までの間、このグロールフィンデルが出てきて一行を助けるが、 PJ版ではグロールフィンデルの代わりにアルウェンが登場する。 同名のエルフが『シルマリル』にも登場するが、こちらはキリス=ソロナスでバルログに殺されている。 |
【グワイヒア】 | Gwaihir the Windlord | キャラクター | |
【け】
【ケレド=ザラム】 | 地名 | |
ドワーフの聖地として崇拝される湖。 原作では、モリアへ行く前、ギムリがフロドを連れて寄り道した。 |
【ケレブラント】 | Celebrant | 地名 | 『仲間・下』、『シル・下』 |
「銀筋川」とも呼ばれる川。 シンダリン語で「銀の水路」の意。 ケレド=ザラムを源とし、下流でニムロデルと合流した後、ロリアンを横切り、やがてアンドゥインに合流する。 ロリアンのエルフがケレブラントを渡る時は、両岸の木にロープを結び、その上を歩いて渡る。 PJ版では、旅の仲間たちが川を渡るシーンは無かったようだ。 |
【ケレブリアン】 | キャラクター/エルフ | 『仲間・下』、『帰還・下』 |
ケレボルンとガラドリエルの娘で、エルロンドと結婚した。 つまり、アルウェンの母親。 |
【ケレブリンボール】 | キャラクター/エルフ | 『仲間・下』、『帰還・下』、『シル・上』、『シル・下』 |
シンダリン語で「銀の手」の意。 エルフの3つの指輪の製作者の金属細工師。 |
【ケレボルン】 | Celeborn | キャラクター/エルフ | 『仲間・下』、『塔・上』、『帰還・下』、『シル・上』、『シル・下』 |
シンダリン語で「銀の木」の意。 ガラドリエルの夫で、ロリアンを治める王。 「セレボルン」と表記されることもあるが、どれが正しいのかは不明。 |
【こ】
【袴帯家】 | こおびけ | 『仲間・上』 |
ホビットの家系のひとつ。 |
【焦茶国】 | こげちゃこく | 地名 | 『仲間・上』、『塔・上』、『帰還・上』、『帰還・下』 |
焦茶国人の国。 霧ふり山脈の西側のふもとにある。 焦茶国人は、野蛮だが普通の人間であり、大半は山に住んでいたり、丘を好んで遊牧生活を送ったりしている。 |
【黄金館】 | こがねやかた | 地名 | |
【ゴスモグ】 | キャラクター/バルログ | 『帰還・上』、『シル・上』 |
5匹いたバルログたちの、首領の名。 |
【ゴラム】 | Gollum | キャラクター/ホビット? | 『指輪』に頻出 |
原作では「ゴクリ」と訳される。 元はストゥア族のホビットで、本名はスメアゴル。 ”Gollum”とはノドを鳴らしてモノを飲み込む音で、彼の独特の話し方と発音から、そのままそう呼ばれるようになった (名付け親がだれかは不明)。 独特の話し方とキャラクター性からゴクリファンは多いが、PJ版の字幕では相変わらずキャラクター性無視の字幕があてられ、 ファンを失望させた。 指輪を手に入れ、その魔力で500年以上生きるが、外見も精神もホビットとは思えない邪悪なものに変化してしまった。 ビルボの前の指輪の持ち主。 ビルボに指輪を奪われた後もその魔力に影響されており、指輪を失って50年以上経っても指輪に執着している。 指輪を奪い返すため、それまでの住処だった暗い洞窟から抜け出すが、ガンダルフとアラゴルンに捕まり、 彼らに指輪を手に入れた経緯を話す。 その後、レゴラスの故郷・闇の森で囚われていたが、脱走する(レゴラスはこのことを伝えに裂け谷に来ていたところ、旅の仲間となった)。 フロドから指輪を奪おうとするが、フロドに許され、サムとフロドをモルドールに案内することになる。 滅びの亀裂の前で、ついにフロドから指輪を取り返すことに成功するが、指輪と共に滅びの亀裂に落下し、最期を遂げる。 結果、ひとつの指輪は破壊されることとなった。 |
【ゴールドベリ】 | Goldberry | キャラクター | |
枝垂川の、川の女神で、トム・ボンバディルの妻。 フロドたちが旅の序盤で出会うが、劇場版では一連のシーンはもちろんカットされている。 原作では、その美しさにフロドが随分 惚れ込んでいた。 |
【ゴンドール】 | Gondor | 地名 | 『指輪』に頻出、『シル・下』 |
ヌメノール人のエレンディルによって、第2紀の3320年に築かれた王国。 ドゥネダインの南方王朝(北方王朝はアルノ−ル)。 エレンディルが北方王朝のアルノールを治め、息子のイシルドゥアとアナリオンがゴンドールを治めた。 上級王エレンディルの没後は、イシルドゥアがアルノール、アナリオンがゴンドールの王となり、 それぞれの後継者が後を継いでいったが、第3紀の2050年、王家の血筋が途絶えた後は、 執政が代わりにゴンドールを治めていた (ボロミアはこの執政の息子であり、「ゴンドールに王はいらぬ」というセリフは、執政によって長い間ゴンドールが統治されていた歴史を受けている)。 国内には多くの州が存在する。 カレナルゾン、アノーリエン、イシリエン、ロッサルナッハ、レベンニン、ベルファラス、ラメドン、アンファラス、アンドラストである。 このうち、カレナルゾンは第3紀の2510年にローハンとなった。 第3紀の1640年以降、首都はミナス・ティリスに移転した。 モルドールとサウロン、その側のもの達の敵であるゴンドールは、常に敵から攻められており、 指輪戦争の時代、既に何世紀にもわたる戦いに疲弊しきっていたが、 指輪戦争の後、イシルドゥアの後継者であるアラゴルンによってアルノールと再統一された。 |