大人の味ってどんな味?

〜大人のダンスの味〜









「痛い……」

「ああん、頭ががんがんするよぉ〜!」
「さ…3号、お願い、もっと小さな声で……」
「こ…これが大人になるってことなの?」
「だったら、僕、一生大人になんかなりたくない……」
「うん、僕もずっと子供でいたいよ……」

『子供じゃなくて、小人だろう!』なんて、突っ込むのはやめてくださいね。
どうしても突っ込みたい時は、小声でお願いします。



たれたれ瞬ちゃんの大人の味、レーズン・ブランデーケーキで幸せになった小人たちは、翌日、ひどい二日酔いに襲われてしまいました。

その気持ちの悪いこと気持ちの悪いこと、巨蟹宮にべたべた貼りついていたデスマスクが可愛いチューリップのお花に見えるほどの気持ち悪さです(意味不明)。

なのに、氷の国の氷河ときたら、小人たちが二日酔いだなんて考えもしませんから、
「さあ、おまえたち! 今日も元気に『キッチン基地防衛隊の歌』を歌おう!」
なんて、大きな声で言うのです。

けれど、小人たちは、今、歌なんか歌ったら悶死確実状態。
ベッドにぐた〜★ と15人並んで、痛む頭を抱えながら、
「あの歌、いや〜」
「お歌なんか歌いたくない〜」
「大人の味って、気持ち悪い〜」
「僕、もう、死にそう〜」

「おまえたち……」

一生懸命考えて作った『キッチン基地防衛隊の歌』を、そんなふうに言われてしまった氷の国の氷河は大ショック。

歌とダンスが大好きな小人たちがそんなにも嫌がるなんて、小人たちはよほど『キッチン基地防衛隊の歌』が嫌いなのに違いありません(←誤解ではない)。

せっかくの力作――氷の国の氷河は、自分では『キッチン基地防衛隊の歌』を大傑作だと思っていました――をけちょんけちょんにけなされて、氷の国の氷河はすっかり落ち込んでしまったのです。