たれたれ瞬ちゃん偽ケーキ殺人事件

〜氷の国の氷河の大反省〜









そ……そうだったのか……。
“いいこと”とは、俺がしてやらなければならなかったのか……。

なぜ、そんな超基本的なところに思い至らなかったんだ、俺はっっ !!
それこそが、まさに、今の俺の生きる目的、『 reason to be 』だって言うのに!


……俺はもしかすると、自分が瞬に愛されているという自信を持てていないんだろーか……。
だから、瞬にとっての“いいこと”が俺と××することだと、すぐに思うことができなかったんじゃないだろーか。 
××することは、俺にとってだけの“いいこと”で、瞬にとっては“いいこと”じゃないかもしれないという不安が心のどこかにあって、だから、俺はいつも毅然とした態度で瞬に対峙することができないのかもしれない。

俺の不甲斐なさ、煮え切らなさは、すべて、そこに起因しているんだ。


俺が瞬に愛されているかどうか。
それを確かめることさえできれば、俺と××することは、瞬にとっても“いいこと”なんだと、俺も考えられるようになるかもしれない。
自信を持てるようになるかもしれない。

そうしたら、その時こそ、俺は、小人たちを前にして、きっぱりと言うことができるんだ。

「おまえたち! すごーくいいことをしてやるから、今すぐ合体しろ!」
──と。