愛の往復書簡

〜氷の国からあったかい国へ 2〜









たれたれ瞬ちゃん、こんにちは。

美味しいバナナパウンドケーキ、どうもありがとう! × 15

早速、みんなで食べました!
とっても美味しいケーキだったので、僕たち、いつものように理性がなくなりかけたんだけど、ぎりぎりのところで理性を取り戻し、最後の一口分を氷河のために残すことができたの。

でも、氷河は、
「それは、おまえたちが全部食べてもいいんだ。俺は、おまえたちが美味しいケーキを食べて嬉しそうな顔をしているのを見てる方が幸せだからな」
だって。

僕たちの氷河は、ほんとにいつも優しいです。
たれたれ氷河さんとおんなじくらいかしら(照れ照れv)


でも、僕たちの氷河は、あのケーキと一緒に送られてきたたれたれ瞬ちゃんのメッセージ・カードを読んでからちょっと変なんです。
「○○○と×××と■■■を●●に□□てきたぁ !? 」
って訳のわからないことを大声で叫んで、
「そーか、そんな技があったのか……」
なんて言いながら、チョコレートのおまけについてきたクマのヌイグルミを2つ持ってきて、クマにレスリングごっこをさせて遊びだしたの。
あーでもないこーでもないって、2匹のクマを絡みあわせて、さっきなんか、
「このぬいぐるみは不良品だーっ。肝心のモノがついてないじゃないかーっっ !! 」
と叫んでいました。
肝心のモノって何だろう?
僕たち、全員で話し合ってみたのですが、結局わかりませんでした。


それから、氷河は、僕たちに、すごく真剣な顔をして、
「たれたれ瞬ちゃんに、ケーキのお礼状を書きなさい。そして、たれたれ瞬ちゃんは、他にどういう時に宇宙遊泳している気分になるのか、さりげなく訊いてみるんだ」
と言いました。
僕たち、もちろん、氷河に言われなくてもお礼状は書くつもりだったんだけど、氷河ってば、どーしてあんなに恐い顔してたんだろ。


ま、それはいいや。
僕たちが宇宙遊泳気分になるのは、なんってったって、たれたれ瞬ちゃんのケーキを食べている時です。
氷河にそう言ったら、氷河は呆然として、
「俺は今、果てのない宇宙を一人で漂っている気分だ」
だって。
僕たちの氷河は詩才もあるみたいです(素敵v)


ともあれ、僕たちの氷河はちょっと情緒不安定気味だけど、とっても元気になりました。
夜になると、僕たちの周りをクマみたいにうろうろして、
「まだ合体しないのか?」
とせっついてきます。
そんなに急かさなくても、すぐ合体するのに。

あ、氷河が呼んで――