そんなある日のこと。 日本から、二人の青銅聖闘士が聖域を訪ねてきました。 その一人、アンドロメダの聖闘士を見て、ニコルはびっくり! もちろん、サイズは普通の人間サイズでしたが、そのアンドロメダの聖闘士は、顔も髪も大きな瞳も、あの壺から出てきた小人たちにそっくりだったのです。 びっくりしているニコルに、アンドロメダの聖闘士はぺこりとお辞儀をして、ご挨拶をしました。 「こんにちは。僕、瞬です」 瞬は、笑顔も小人たちにそっくり。 ニコルは、思わず、瞬に尋ねてしまっていました。 「君……小人たちを知らないか?」 「はい?」 「背丈が人差し指くらいで、15人いて、君にそっくりで、とても可愛らしくて、いつも笑ってて……」 教皇代理で気難しい人だろうと思っていたニコルに、突然メルヘンな話をされて、瞬はほわっと微笑みました 「あは。ニコルさんって、童話がお好きなんですか? 今度、お話、聞かせてくださいね」 「え……」 ニコルは、もうずっと、あの健気な小人たちの笑顔に報いてやれなかったことへの後悔を忘れられずにいました。 お仕事でイラついて、ぎすぎすした心に支配されていたニコルを、可愛い笑顔で幸せにしようとしてくれていた小人たち。 もう一度会って、心からの笑顔を見せてやりたいと、本当に毎日願っていたのです。 瞬は、あの小人たちの分身のように、ニコルの前に現れました。 ニコルは、実はちょっとロリの気があったのかもしれません。 小人たちにそっくりで、笑顔の可愛いアンドロメダの聖闘士に、ニコルはコロッとイカれてしまったのです。 聖域の教皇代理にして助祭長であるニコルが、聖域のみんなから、“笑壷ハマりまくりのナンパなニコちゃん”と呼ばれるようになったのは、それからのこと。 ニコちゃんは、今日も、聖域で、笑壷にハマりまくりながら、楽しく恋とお仕事に励んでいます。 |