ピンク : 氷の国の小人たち 1〜8号・10〜15号ちゃん
オレンジ色 : 9号ちゃん
: 氷の国の氷河
: プルーストさん 心の声



Q11 男性の資質で一番好きなものは?



「大きな広い心!」
「懐の深い人って頼りになるよね」
「懐の暖かい人もね」
「懐が深くて暖かい人って、きっと僕たちがふとおやつ食べたいなぁって思った時なんかに、さりげなく、直径10メートルのバームクーヘンとか、高さ5メートルのケーキとかをそっと差し出してくれるんだよね」

「それに、僕たちがふとシンデレラ城に行きたいなぁって思ったら、豪華6頭だて馬車でお迎えにきてくれて」
「むしょうに、人魚姫とシンクロナイズドスイミングがしたいなぁって思ったら、豪華クルーザー・おいしいお料理&デザート付きで、お迎えにきてくれて」
「何気なく、赤い靴の女の子とダンス共演したいなぁって思ったら、オートクチュールでおそろいの僕たち仕様の赤い靴を誂えてくれたりして」

「ああ……そういう人がいてくれたらいいねぇ」
「広いねぇ」
「深いねぇ」
「ほう……」
↑ 夢見心地の溜め息


(小人さんたちって、ファンタジーなんか現実的なんか、なんやわからんようになってきたで。ふむ……ひじょうに興味深い)


「そういえば、氷河の答えは?」
「……………………」

「あれ? 氷河、寝ちゃってるよ」
「ほんとだ〜。この時期は、受験生にとって追い込みの時期なのに、氷河ってば呑気だね」
「それは氷河の器が大きいってことなのかな」
「氷河、おっきいんだ〜」
「わ〜い、おめでたいね」
「うん、氷河がおっきくてよかったね」
「学費のめどもついたし、おめでたいこと続きだね」

「ばんざーい、ばんざーい、ばんざーい」× 15


(あれ……? 氷の国の氷河はん、寝とるんやなくて、気絶しとるんと違うんかいな。それにしても、桜咲く前にばんざい三唱とは、小人さんたちも気の早いお人らやな)


若干不安な氷の国の氷河の体調はさておき、小人さんたちの思考展開に興味を示し始めたプルーストの質問は続きます♪